2010年(平成22年) 01月02日(土)付け紙面より
産学官の12人で構成する酒田市の「夢の倶楽(くら)ブランド開発研究会」(座長・平本一雄東京都市大都市生活学部長)は現在、「庄内柿」をテーマにした新商品開発を進めている。市内の製造業者などが作った庄内柿を使用した菓子などを試食・批評するなどこれまでに3回の会合を開いた。新商品する14品も決定し、あとはパッケージデザインの製作を残すだけ。今月29日から3日間、都内の県アンテナショップでテストマーケティングも行われる。
庄内地域の秋を代表する果樹の1つに挙げられる「庄内柿」。同研究会は、この庄内柿をテーマに「酒田夢の倶楽」を冠したブランド商品を開発することで、首都圏での販売開拓を図ろうと酒田観光物産協会(齋藤成徳会長)が今年7月に設立した。国の「地方の元気再生事業」を活用している。
研究会では、新商品のターゲットを「イマドキの女子高生」にしぼり、首都圏の女子高生・女子大生が3チーム(1チーム女子高生4人、女子大生3人)に分かれ、それぞれミーティングやコンビニエンスストア、アンテナショップなどの視察、試食を体験しながら新商品の企画を練った。
昨年9月に行われた会合では、研究会メンバーや商品製造希望の業者ら約50人を前に、チームごとにそれぞれの企画案を発表。東京の女子高生が持つ柿のイメージとして「ダサい」「地味」「甘過ぎて飽きる」「年配者の食べ物」などが多いとした一方、「季節感がある」「栄養が豊富」といった声もあり、「マイナスイメージをどうプラスにするか考えながら商品企画に当たった」と報告した。
さらに、女子高生たちは▽手軽に食べられる▽仲間内で話題になる▽形状は持ちやすく一口サイズ▽値段は100~350円-というような菓子を求めており、「美容と健康にいい」というフレーズにも敏感と分析。そうしたことを踏まえ、庄内柿の形でさまざまな表情をしたミニカステラに柿クリーム、柿ジャム、柿あんを入れた「ぱしもん」、透明な容器に入ったパンナコッタに庄内柿の果肉入りソースをかけた「パシモンナコッタ」、スライスした庄内柿を乾燥させ柿本来の甘さを生かした「ドライパシモン」などを発表した。
また、丸い容器の上半分に柿あん、下半部に白玉を入れて間を湯きり付きの中ぶたで仕切り、食べる時にお湯を注いで温めてから柿あんを付けて食べる和風の菓子「お湯de白玉」、柿型のミルクチョコ数個のうち、中に渋いチョコが交じっているロシアンルーレット風柿チョコの「渋かろう」シリーズといったユニークな商品も提案された。
菓子製造業者らからは「私には考えられない発想。とてもよい」「商品化を考えると問題もあるが、一生懸命に取り組んだことが分かる。ありがたい」といった意見が出された。
女子学生の提案を受け、参加者説明会の後、菓子製造や精肉店、かまぼこ製造、酒造メーカーなど市内の16社が庄内柿を使った新商品の具体化を推進。昨年11月の3回会合では、本格的な商品開発に向けアドバイスを聞こうと、開発中の商品を持ち寄り研究会メンバーから試食してもらった。
レーズンの代わりにペーストをクッキーで挟んだ洋菓子や柿の水まんじゅう、チョコ類など女子学生の提案を受け製作されたものとともに、柿かまぼこや柿のリキュールといった試作品計21種が集まり、製造者が工夫した個所などを説明、研究会メンバーから助言を求めた。また、東京都市大等々力キャンパスで、女子学生による試食評価会も開かれた。
商品化が決定したのは先月中旬。内訳として女子大生・女子高生のチームが提案したものを元にしたのが8品、製造業者がオリジナルで開発したものが6品となっている。研究会事務局ではテストマーケティングを経て今年2月に再度、会合を開催する予定で、同4月以降の販売に向けPRしていく方針。