2006年(平成18年) 3月21日(火)付紙面より
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鶴岡市の出羽三山神社神職養成所の「卒業禊(みそぎ)」が20日、羽黒山中を流れる祓(はらい)川で行われ、卒業生たちが雪解け水に入る荒行で修行を締めくくった。
同神社は古くから神職の養成に取り組み、1962年からは神社本庁承認の養成所を開設した。生徒は神職の専門知識を学ぶとともに、山伏修行も積んでいる。本年度は2年課程の卒業生3人と1年過程を修了した3人の計6人が卒業禊に挑んだ。
卒業生らは午前7時すぎ、同神社社務所を下帯にわらじ姿で出発。随神門からまだ残雪に覆われた石段を抜けて国宝・五重塔近くの祓川に到着した。「エイサー、エイサー」の掛け声で独特の準備体操をして気合を込めた後、教官の神職とともに急流へ。
身を切るような冷たい雪解け水に胸までつかり、高さ約2メートルの梵天を支えあいながら約10分間、祝詞や唱えごとを繰り返した。禊を終え全身真っ赤に染まった卒業生たちは荒行を乗り超え、決意を新たにしていた。
雪解けの祓川に胸までつかる最後の荒行に挑む出羽三山神職養成所の卒業生ら