2022年(令和4年) 5月10日(火)付紙面より
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鶴岡市神明町の春日神社(齋藤元宮司)の春例大祭が8日、同神社などで行われた。神の使いとされる白いシカの像を載せた山車を児童や氏子らが引く「鹿引き」などの御神幸(くねり)が、4年ぶりに市中心部を練り歩いた。
くねりは先達の神官、氏子の「宮侍」、鹿引き、謡方、神のよりしろの「おほこ様」、獅子頭、笛太鼓、子どもみこしで構成。例祭日が日曜と重なったことから、子どもたちの保護者も大勢加わり200人近い行列となり、わが子の記念の姿をスマートフォンで撮影する父母も多くいた。2019年は強風で、20、21年はコロナ禍でくねりは中止となっていた。午後2時ごろに神社を出発し、本町一、二丁目、昭和町、三和町、神明町など約2キロのコースを1時間余りかけて練り歩いた。
白いシカの像は雄と雌の2体あり、それぞれの山車を黒い烏帽子(えぼし)をかぶった三和町の児童たちが引いた。伝統的に同町の子どもたちが引く習わしという。笛と太鼓の音が響き、市民から「春日はん」と親しまれる神社のくねりが続いた。参加した保護者の1人は「4年ぶりということで、初めてくねりに参加する小学生も多く、子どもだけでなく親たちも楽しみにしていた」と話した。
くねりが戻った神社では、旧三日町の住民でつくる謡方の謡いの後、「うおー」という掛け声とともにおほこ様が社殿に宮入り。引き続き社殿で獅子舞、謡が奉納された。