2005年(平成17年) 6月19日(日)付紙面より
ツイート
遊佐町立高瀬小学校(角田分校長、児童124人)の子供たちが18日、昔ながらの手押し除草機で水田の雑草取りに挑戦した。子供たちは泥だらけになりながら丁寧に除草機を操っていた。
手押し除草機は、押すことで機体後部に付いているロール状の刃が回転し、稲と稲の間に生えた雑草を地中に埋め込んでいくもの。雑草を無くすとともに、昨シーズンまでにたまった土壌の中の有機物によるガスを抜く効果もあるという。農薬による除草法が確立されて以来、使用する人は減少している。
同町は現在、16―20成分もあった農薬を8成分以下に減らす減農薬による安全・安心を追求した「特別栽培米」を栽培する農家が増加。これに伴い、農薬に代わる除草法として、手押し除草機や動力付き除草機が見直されてきている。
今回は、同校の高橋幸夫教諭(50)が農家出身で以前、手押し除草機を使ったことがあることから、技術を子供たちを含め地域に還元しようと企画。3年以上の有志10人が参加した。
子供たちは午前8時半、同町が管理する学校近くの水田に集合。高橋教諭や地元で特別栽培米を栽培している佐藤喜巳夫さん(46)の指導で、さっそく除草に挑戦した。約700平方メートルの水田を子供たちは行ったり来たり。中には泥に足を取られて転倒してしまう子供たちもいたが、コツを覚えた子供たちは器用に操り約1時間半の作業でほぼ完了した。
同校の角田校長は「総合学習で地域の人たちにお世話になっている。先生たちが地域のために何か出来ないかと考え、この技を紹介した」と話していた。
おっとっと―。中には泥に足を取られる子供も