2005年(平成17年) 6月21日(火)付紙面より
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今年4月に結成された酒田市子どもと白鳥を愛する会(板垣孝会長、会員約260人)が整備した自然学習の拠点施設「自然学習舎・はぐくむ」のオープンセレモニーが18日、同市東泉町二丁目の新井田川沿いで開かれた。板垣会長や地元・泉小学校の児童らがテープカットし完成を祝った。
同市中心部を流れる新井田川には例年、約500羽の白鳥と約2000羽のカモ類が飛来。これらの野鳥の保護・観察活動を繰り広げるため、板垣会長ら地元・泉学区の有志らが1993年、泉学区白鳥を愛する会を設置した。
今年4月の愛する会の定例総会で活動の拡大が議題に上がり、泉学区だけではなく近隣の学区にも会の活動への参加を呼び掛けることにした。今回、琢成学区の自治会が賛同したため組織を発展・解消させる形で、子どもと白鳥を愛する会を設立した。
今回の自然学習舎設置は、多くの子供たちから自然に触れてもらうとともに、青少年の健全育成を目的に、旧愛する会時代から検討してきたもの。同市の補助を受け金山杉を利用し今年3月上旬に着工し、同下旬にログハウス調で約13平方メートルの広さの施設が完成した。子どもと白鳥を愛する会がテーブルやいす、掲示板の設置などオープンに向け準備を進めてきた。
オープンセレモニーには、昨年1年間、新井田川について学んだ泉小5年生、会員ら約60人が参加。板垣会長、酒田署の菅原やい子上席少年補導専門官、同校の児童代表ら7人がテープカットした後、板垣会長が「白鳥は冬に飛来するため、寒い日や雪の日もあった。これで天候を気にせず勉強することができる。協力してもらった人たちの期待に応えるような活動をしていこう」とあいさつした。
子どもと白鳥を愛する会では、若手会員で組織する事業部会を設置。同部会で施設の活用策を協議していくという。板垣会長は「夏にはこの施設を拠点に灯ろう流しなどもしてみたい」と話していた。
テープカットし自然学習舎の完成を祝った