2007年(平成19年) 6月29日(金)付紙面より
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文化庁主催の「本物の舞台芸術体験事業」として東京演劇集団「風」によるミュージカル「星の王子さま」が今年10月、酒田市の若浜小学校(松川てい子校長、児童383人)で上演される。ミュージカルには同校の全児童と教職員も合唱などで出演。ワークショップが28日、同校で開かれ、本番に向け児童たちが同集団スタッフから指導を受けた。
同事業は、小学生から高校生までが芸術文化団体の実演指導やワークショップ、舞台での共演などに参加して本物の舞台芸術に触れる機会を提供するとともに、優れた舞台芸術の鑑賞を通して芸術を楽しむ心をはぐくみ、豊かな情操を養ってもらおうというもの。
全国各地の小・中・高校が各県教育委員会などを通じ文化庁へオペラやミュージカル、文楽、オーケストラなどの公演依頼を行い、公演スペースなどの審査を経て開催校が選ばれる。県内では本年度、同校と天童市の蔵増小学校の2校で、同集団がミュージカルを公演することが決まった。
若浜小のワークショップは同校体育館で行われ、同集団上演企画部の西垣耕造さん、王子さま役の白根有子さんら5人が来校した。体を犠牲にした王子さまの魂だけが自分の星に帰るシーンで歌う「僕は行く」、フィナーレで声を合わせる「光と影」など児童による合唱部分を中心に練習。西垣さんらの指導で館内に歌声を響かせた。
西垣さんは「この公演を通し作者、サン・テグジュぺリの言葉『目に見えない大切なもの』を探してほしい」、白根さんは「台本を何度も読んで良い公演にして」と児童たちにエール。松川校長は「ミュージカルを見ることはできても、一緒につくるということは一生できない経験。期待している」と話していた。
ミュージカル「星の王子さま」は、10月1日午後2時から若浜小体育館で上演される予定。
10月の本番に向けワークショップが開かれた