2007年(平成19年) 7月5日(木)付紙面より
ツイート
酒田市の松山中学校(太田英一校長)で3日、救命講習会が開かれた。同校の1年生全員53人が参加。心肺蘇生(そせい)法やAED(自動体外式除細動器)の扱い方などを学んだ。
同校では、生徒自身の安全管理能力向上と「命の大切さ」を学習するため、1年生が総合の授業の一環で救急救命法の習得に取り組んでいる。2年前にはAEDの操作もプログラムに加えた。
この日は、酒田地区消防組合松山分署の救急救命士・佐藤貢さん(48)ら同組合の9人が訪れ、3時間余りにわたって指導した。
人形を使った心肺蘇生の実技で佐藤さんは、心肺停止状態の際に行う胸骨圧迫では「ひじをまっすぐ伸ばして手のひらの付け根を胸の中央に垂直に当て、体重をかけ背中で押すつもりで行うこと。リズムは1分間に100回」などと説明した。
AEDの実技では「機器の音声指示通りに行えば、だれでも操作できる。ただ、電気ショックを与えるための通電ボタンを押すときは、感電しないように患者から必ず離れること」「AED装着中も、指示によっては胸骨圧迫と人工呼吸を継続する」などと注意した。
生徒らは、初めての体験とあって真剣な表情で受講。山本祐君(12)は「思ったより疲れる」と話し、人命を救う大変さを実感していた。
AEDと胸骨圧迫、人工呼吸の併用による救命法を学ぶ松山中の生徒ら