2007年(平成19年) 7月7日(土)付紙面より
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酒田市中心部を流れる新井田川などに飛来する白鳥の保護・観察活動を繰り広げている同市子どもと白鳥を愛する会(板垣孝会長、会員200人)は、同市の市民活動支援事業を活用し「スワン募金」を創設する。今月中旬に開催する愛する会役員会を経て、同下旬から募金箱を市内の行政機関や観光施設などに配置する予定。浄財は、愛する会の1事業部として立ち上げる「同市スワン募金管理委員会」で集約し、青少年健全育成団体などに分配する。
愛する会は1993年、当時の酒田六中生徒会が同校近くを流れる新井田川の支流のひとつ、幸福川で越冬する白鳥のため募金活動を繰り広げたことをきっかけに、同市泉学区白鳥を愛する会として設立。一昨年5月に現在の名称に改めた。
1998年に児童福祉のシンボルとして同市東泉町四丁目の同川沿いに白鳥モニュメントを建立したほか、一昨年3月には新井田川沿いに白鳥観察施設「自然学習舎・はぐくむ」を設置するなど、地域密着の諸活動を行っている。また、板垣会長ら愛する会役員が各学校に出向き、白鳥の生態や環境保全の必要性などを解説する出前授業を随時開催している。
今回の募金創設は、愛する会が掲げる「次代を担う人材の育成」の一環で、市民から青少年健全育成や福祉に対する意識高揚を図ってもらうのが狙い。市民活動支援事業の補助を受け、幸福川沿いに建つ白鳥モニュメントの10分の1スケールの募金箱(高さ約50センチ)を10個製作。愛する会役員会で設置場所を決定した上で、今月下旬から募金をスタートさせる。
浄財を管理・運営する管理委員会には、設置場所の代表者から「特別賛助会員」として加わってもらう。集まった浄財は管理委員会で年1回集約し、募金の範囲内で健全育成団体や福祉団体に分配する。
板垣会長は「市内で活動している青少年健全育成団体、福祉団体は100近い。健康増進のためにも体に害のあるたばこを『スワン』で、スワン募金に」と笑いながら話し、「昨年いただいた賞にはじない活動を今後も展開していきたい。徐々に募金箱を増やしていけたら」と話している。
酒田市子どもと白鳥を愛する会が製作したスワン募金の募金箱