2007年(平成19年) 10月02日(火)付け紙面より
国土交通省と県が、酒田市藤塚―遊佐町北目間で都市計画道路「酒田遊佐線」として手続きを進めている日本海沿岸東北自動車道(日沿道)酒田みなと―遊佐間の都市計画案がまとまった。軟弱地盤の水田地帯を避け、砂防林の西側で国道7号と並行して走るルート。10月には同計画案が環境影響評価準備書とともに縦覧され、酒田市と遊佐町で同準備書の住民説明会が開かれる。来年秋ごろの都市計画決定を目指す。
日沿道の酒田みなと―遊佐間は、基本計画区間のまま未整備となっている象潟(秋田県)―酒田みなと間約27キロの一部で、早期の整備区間への格上げが望まれている。国土交通省と県では、2000年に環境影響評価の方法を示した方法書を作成し事前調査を進めている。
都市計画案によると、酒田遊佐線のルートは酒田市藤塚の東北横断道酒田線酒田みなとIC(インターチェンジ)を起点に北上、日向川を越え遊佐町藤崎付近で左にカーブして砂防林を横断、同町比子から庄内砂丘内の国道7号と並行して走り、同町十里塚付近で右にカーブして再び砂防林を横断し、同町北目の国道345号に達する。
4車線の自動車専用道路で、設計速度は80キロ、標準幅員は22メートル。大きな構造物としては日向川に架かる橋梁がある。また、酒田みなとICと遊佐IC(仮称)のほか、遊佐町比子で酒田方面、同町十里塚で秋田方面、それぞれ1方向だけ乗降可能なハーフICを設ける。
国土交通省酒田河川国道事務所調査二課によると、ルート設定に当たっては、水田地帯とクロマツの砂防林を避けた。水田地帯は集落が点在している上、軟弱地盤が多く、安定化のために多額の経費が見込まれること、砂防林は景観資源、歴史・文化的な価値が高く、絶滅危惧種の野鳥オオタカの営巣地があることなどが考慮された。
ただ、砂防林は、横断する2カ所で広さ12ヘクタール程度を伐採する予定。同課では「クロマツは極力切らないように努め、切ってものり面などには補植を行い、防風柵を設けて風が東側に吹き込まないようにするなど、周囲に影響を及ぼさないように配慮する」としている。
整備手法については未定で、国土交通省が年内に作成する道路整備の中期計画に盛り込まれても、どこまで踏み込んだものになるかは未知数という。これまでは温海―鶴岡間のような新直轄方式、秋田県の仁賀保―本荘間のように国道のバイパスとしての整備など、さまざまな手法がある。
都市計画案は9月半ばに遊佐町と酒田市でそれぞれ開かれた住民説明会で説明された。
同計画案は今後、環境影響評価準備書とともに10月3日―11月2日に県庄内総合支庁、酒田市役所、遊佐町役場などで縦覧される。また、同準備書の住民説明会が10月16日に酒田市勤労者福祉センター、23日に遊佐町中央公民館で開かれる。時間はともに午後7時から。
2007年(平成19年) 10月02日(火)付け紙面より
日本海沿岸の2市1町で30日、津波避難訓練が行われた。合わせて約1100人の住民が参加。高台に避難する訓練などを繰り広げた。
庄内沖の日本海に地震活動の空白域を抱え、大きな地震が発生した場合には沿岸全域で津波被害が予想されるため、2004年から鶴岡、酒田、温海(現鶴岡市)、遊佐の沿岸市町が同じ日程、同じ想定で避難訓練などを行っている。
今年は鶴岡が由良と五十川、酒田が酒田港と宮野浦、遊佐が吹浦の各地区の住民を対象に、日本海東沿部を震源にマグニチュード(M)7・5の地震が発生、震度6弱の揺れを観測し、津波警報が発令されたという想定で実施した。
このうち吹浦地区では午前8時にサイレンが鳴り訓練開始。海抜ゼロメートル地帯があって津波による浸水被害も考えられるため、住民らは真剣な表情であらかじめ指定された場所に避難した。
その後、鳥海温泉・遊楽里周辺で、地元消防団による火災防御訓練、住民を対象にした消火栓や消火器、消火用エアゾールの使用訓練、心肺そ生法と止血法の学習、AED(自動体外式除細動器)の展示などを実施。ありあわせの棒2本と毛布を使って簡易担架を作る訓練も行った。
遊楽里の7階から逃げ遅れた人を助ける高所救助・救出訓練では、酒田地区消防組合の最新はしご車が出動。ビルの9階に相当する高さ30メートルまではしごが達し、先端のバスケットが曲がってベランダなどの奥にも届きやすい構造になっている。昨年4月に導入された。
訓練では、遊楽里の男性従業員2人が要救助者にふんし、7階の窓から助けを要請。はしごを伸ばして窓に近づけ、2人をバスケット内に慎重に移して救助した。
はしご車を使って地上7階から救助する訓練