2007年(平成19年) 03月01日(木)付け紙面より
鶴岡市のJR鶴岡駅前の商業ビル「マリカ東館」を管理・運営する第三セクター鶴岡再開発ビル(小林勝治社長)は27日、債務超過で経営が困難になったとして会社を清算すると発表した。3月中にも鶴岡簡裁に民事調停を申請し、債務処理方法の協議に入る。負債総額は2005年度決算で16億6500万円で、鶴岡市の債権は金融機関借入金への損失補償を含め約15億円。債務清算後、株主総会を経て、会社を解散する。市では閉店後のビルの新たな活用法を検討する。
鶴岡再開発ビルは、1986(昭和61)年に市と民間企業8社が出資して設立。資本金8825万円のうち、市は約65%の5800万円を出資している。鶴岡駅前の再開発事業で市が整備し、87年9月にオープンしたマリカ東館(店舗面積約7045平方メートル)の店舗に貸し付けたテナント収入で経営してきた。
しかし、設立当初から赤字経営が続いた上、近年は郊外型大型店の進出で経営環境が悪化した。2005年3月には隣接するジャスコ鶴岡店が撤退したことも影響した。営業収入はピーク時の91年度の2億3300万円から05年度決算では1億2800万円に落ち込んでいた。
同社では市から毎年度当初に運転資金として無利子で8億円を借り、年度末に返済する方法で運営してきた。しかし、05年度決算で5億5800万円の債務超過に陥り、市は融資を続けても返済不能と判断。さらに、同社が地権者(市と1法人6個人)と結んでいた20年間の賃貸契約が今年9月で切れることも踏まえ、同社の清算を決めた。
清算に伴い、マリカ東館の土地、建物など同社の資産9億9000万円は市が買い取る見込み。
マリカ東館には現在、鶴岡市ネットワークコミセンやまんまルーム、物販店など20のテナントが入居している。商業ビルとしての営業は7月末で終了し、テナントは同月いっぱいで退去する予定。
記者会見した小林社長は「郊外店への客離れ、ジャスコ鶴岡店の撤退の影響などでテナント収入が大幅に減少しており、商業施設として経営することは困難と判断した」と説明した。
また、富塚陽一鶴岡市長は「市が担わざるを得ない金額は多額になると思う。都市としての中核・中枢機能を担う駅前の役割を果たす場となるよう十分に検討し、新たな出発を目指し再構築したい」とのコメントを出した。
会社清算を発表した鶴岡再開発ビルが運営する「マリカ東館」
2007年(平成19年) 03月01日(木)付け紙面より
水産加工を手がける「カネヤマ マルヒロ」(酒田市新橋五丁目)社長の中山博さん(45)が地元の素材にこだわったいかめしを商品化した。主役となるイカはもちろん、米やみそ、エゴマなど原材料はすべて庄内産。中山さんは「みそで食べるいかめしは全国でも珍しいのでは。酒田の名産にしたい」と意気込んでいる。 中山さんは父親の代から同市山居町二丁目の「酒田アメヨコ」で鮮魚店を営み、地元の魚を扱う専門店として評価されていた。足を運んだ観光客に「個人で作った塩辛でもいいから、地元の水産加工品がほしい」という要望が多く寄せられ、自家製のいかめしやイイダコの煮物、味付けした海草なども販売するようになった。
長引く不況の影響もあり、値が張る地物の魚介類の売り上げも低迷。鮮魚店の将来に見切りを付け一昨年5月、父親の代から30年続いた店をたたみ、市の土産品開発助成事業を活用し、自宅の車庫を工場に改造。水産加工品の製造をメーンに再スタートを切った。
鮮魚店時代から作っていたいかめしは、市内のスーパーで販売されているが、1個入りパック300円ほどの一般家庭向け。お土産品を目指し、高級感のあるオリジナル商品の開発に乗り出した。蒸したり煮たりしながら失敗を重ね、1年がかりでみそだれを付けて食べる新タイプのいかめしを作り上げた。
初夏のスルメイカの身が薄いため、身が厚く重量感がある秋に酒田港に水揚げされたイカを使用している。中に詰めるもち米、古代米(黒米)は庄内産、つけだれのみそは酒田市内のメーカー、みそに入れるエゴマは遊佐町産と、鮮魚店時代同様に地元の素材にこだわった。
イカの身が軟らかく仕上がり、中に詰めた米ももちのような食感。成人病予防効果などで注目されているアルファリノレン酸を多く含むエゴマを入れ、味と健康の両面をアピールできる商品に仕上がった。商品名は「単純に酒田港と米から連想」し、「酒田港味噌いかめし港米(こうべい)」と名付けた。
中山さんは「おかずにもなるので、そのおいしさを多くの人に知ってほしい。観光客が立ち寄る施設に置いてもらえるよう頑張りたい」と話している。
「港米」は1個500円前後での販売を想定している。問い合わせはカネヤマ マルヒロ=電0234(24)8076=へ。
みそだれを付けて食べる新タイプのいかめし「港米」