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荘内日報ニュース


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2007年(平成19年) 5月8日(火)付紙面より

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空からの水稲直播き エコタウン室が生産者と連携

 雑草防除用の無人ヘリを活用した水稲の直播(しがま)きが7日、鶴岡市須走と同市湯田川のほ場で行われた。同市藤島庁舎エコタウン室が農産物生産者などと連携し進めているエコ農業関連の研究実証事業の一環。鳥害をさけるため鉄粉コーティングした種子を無人ヘリで水田に直播きする栽培法で県内初の試み。エコタウン室では「省力低コスト化や無人ヘリの有効活用、環境にやさしい農業につながる」と期待している。 良食味米をより安くという消費者ニーズと、環境にやさしい農業の実践を踏まえ、エコタウン室がJA庄内たがわやJA鶴岡、県農業技術普及課、農機メーカー、米生産者らと連携し本年度から研究実証を進める。

 同室によると、無人ヘリによる直播き栽培法では、育苗や田植え作業がないため生産者の労力と栽培コストの大幅な削減が見込め、防除期以外で無人ヘリを有効活用するため機械経費の負担減になる。また、代掻(しろか)き後の泥水を排水しないで直播きすることから環境にやさしい農業の実践につながるという。

 この日は、須走地区と湯田川地区の2カ所の水田に、無人ヘリで鉄粉コーティングした「はえぬき」の種子計20キロを直播きした。このうち須走地区では、成沢兼市さん(54)方の代掻きした30アールの水田で、オペレーターが無人ヘリをリモコン操作し10分ほどで種子を播き終えた。成沢さんは「30アールを直播きするには1時間はかかるのにヘリだとあっという間」と驚いていた。
          

防除用無人ヘリで水稲の種子を水田に直播き。稲作の省力低コスト化の研究実証が進められる
防除用無人ヘリで水稲の種子を水田に直播き。稲作の省力低コスト化の研究実証が進められる


2007年(平成19年) 5月8日(火)付紙面より

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きらやか銀行発足 県内地銀3行体制に移行

 殖産銀行(山形市、長谷川憲治頭取)と山形しあわせ銀行(同、澤井誠介頭取)の合併による「きらやか銀行」が7日、発足した。資金量で県内の地銀トップの山形銀行に迫る銀行が誕生し、長く続いた県内地銀の4行体制は、山形銀行、荘内銀行、きらやか銀行の3行体制による新たな時代に移行した。きらやか銀行のシステム統合は6日までに終了し、7日の営業開始時にはATM(現金自動預払機)などのシステムにトラブルの発生はなく順調に稼動した。

 きらやか銀行の本店は、旧山形しあわせ銀行本店(山形市旅篭町三丁目)に置き、澤井氏が会長、長谷川氏が頭取に就き、ともに代表権を持った。

 新銀行の本店正面玄関前で7日午前8時半から、発足セレモニーが開かれた。幹部行員ら多くの関係者が見守る中、澤井会長が「無事にこの日を迎えられたのは、多くの支援と両行の合併に向けた力強い意志があったから。おごることなく、地道にかつ愚直に努力を重ねていくことが、お客さまの信頼を得て頼りにされる銀行になる。力強い銀行をつくっていきたい」、長谷川頭取は「きらやか銀行になってやはり良かったといわれる銀行をつくり、一歩一歩理想に向かって歩んでいきたい」とそれぞれあいさつ。粟野学、日下部茂樹の両専務とともにテープカットして、新銀行の誕生を祝った。

 きらやか銀行の合併当初の店舗数は117店で、これを来年9月までに77店に統廃合する。また、約1400人の行員については、定年退職などの自然減により、3年後には1200人規模まで削減する方針。

 発足セレモニー後の記者会見で、長谷川頭取は当面の経営戦略を説明。鶴岡、酒田、仙台など9つの地区本部を設置し、地域の特性や実情に合わせて迅速に対応できる体制を敷いた。さらに、第二地銀として両行が培ってきたきめ細やかさを生かし、専門スタッフを配置して個人、法人部門ともに相談機能や経営アドバイス機能をさらに強化し、高度で先進的な提案、提供に力を入れる。こうした戦略の実施により、2010年3月期には、本業のもうけを示すコア業務純益60億円、当期純利益30億円、自己資本比率8・4%を目指すとした。そのうえで長谷川頭取は「統合に要した費用の償却が終わる5年後以降は、さらに合併効果が出てくる」と述べた。

 また、澤井会長は新銀行の舵取りについて「(長谷川頭取と)2頭立ての馬車でいく」と述べ、澤井、長谷川両氏がリーダーシップを取る考えを示し、新銀行の成功のポイントについて「融和が大事とは思うが、その前に、行員それぞれが使命感を共有し、目標に向かって進んでいくことだ」と述べた。

 旧殖産銀行は1914(大正3)年に山形殖産株式会社、旧山形しあわせ銀行は41(昭和16)年に両羽無尽株式会社として創業。それぞれ51年に相互銀行、89年に普通銀行に転換した。旧殖産、旧山形しあわせ2行の合算の昨年9月中間期の預金残高は1兆2156億円、貸出金残高は9204億円。
          
          

澤井会長(左から2人目)、長谷川頭取(同3人目)らがテープカット
澤井会長(左から2人目)、長谷川頭取(同3人目)らがテープカット



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