2007年(平成19年) 6月30日(土)付紙面より
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鶴岡南高校(菊地善教校長、生徒640人)で28日、1年生を対象にした社会人講話が行われた。医療や福祉、法律、国際交流など、12のジャンルで活躍する地元の社会人を講師に招き、仕事の内容や職業観などについて生徒たちが学んだ。
同校では、1年生の時期に進路意識を高め、自らの目標と適性を考えてもらうとともに、正しい勤労観などを身につけてもらおうと、4年ほど前から社会人講話を開催している。今回は、生徒から進路選択の幅を広げてもらおうと、医師、医療、薬学、理系研究、工学、情報、教職、福祉、報道、法律、文系研究、国際交流と、多くの職種から講師を招いた。
1年生約200人が聴講を希望する教室へ分かれ、それぞれ業務などについて説明を受けた。このうち多目的室では約20人の生徒が、荘内病院消化器科の菅秀紀医長の講話を聴いた。菅医長は「医者という職業は下積みの期間が長いが、年齢ごとにすることが違い、エンドレスに課題がある」と説明。「医療の知識と技術、科学としての医学の追求、倫理哲学的な課題は、どれも完璧なものはなく、医者は常に挑戦者のまま。しかし、やりがいがある仕事」と話した。
生徒たちはメモを取るなど真剣な表情で講話を聴き、「仕事でもっとも苦労したことは」などの質問をぶつけていた。
鶴南高の1年生が職業について理解を深めた
2007年(平成19年) 6月30日(土)付紙面より
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鶴岡総合研究所主催の「鶴岡致道大学」の本年度講座が28日、東北公益文科大大学院ホールでスタートした。本年度は「森の文化を学ぶ。自然に学ぶ。」を全体テーマに11月17日まで計6回開催。鶴岡市が掲げる“森林文化都市”の実現に向け、森林での過ごし方を楽しむとともに、人と森とのかかわりから創出される文化について考える。
致道大学は庄内藩校・致道館の個性や自発性の尊重と自学自習を重視した教育精神を引き継ぎ、市民から創造的に学んでもらう生涯学習の場。鶴岡市が事務局を務める同研究所が主催し1997年に開学。以来、毎年さまざまなテーマを設定し、各学問分野で最高峰の講師陣を招き、最先端の学問に触れる機会を提供している。
オープニング講座となったこの日は、山形大農学部の野堀嘉裕教授と小山浩正准教授が「森を歩く―森の旅から森の時間へ―」のテーマで講演。
このうち、野堀教授は森林文化を体現する一つとして、「鶴岡には森を巡る美しいコースがたくさんある。オリジナルの地図でつるおか森の時間の案内書をつくり日本全国に紹介しよう」と呼び掛けた。また、小山准教授は「葉っぱ1枚をとっても古代ブナの葉や虫食いのないホオノキの葉を探すのは大変。自分だけのこだわりを持って歩くと森に対して見方が違ってくる」と森の楽しみ方を提案した。
市民が森林文化の楽しみ方などを学んだ