2007年(平成19年) 08月18日(土)付け紙面より
荘内大祭が行われた15日、鶴岡市街を流れる内川で絶滅危惧種のイバラトミヨが発見された。流れの穏やかな清流や湖沼にすむ魚で、市街地で発見されたのは約65年ぶりという。関係者は「内川の水質環境が良くなった証し」と喜びの声を上げている イバラトミヨはトゲウオ科トミヨ属の淡水魚。北海道の太平洋側、本州日本海側は新潟県以北、太平洋側は青森県以北の河川などに生息する。体長は5センチほどで背中に8―10本ののこぎり歯状のトゲを持つ。湧(ゆう)水の豊富な川の中下流域、湖沼の岸辺などで見られ、水温変化に弱い。産卵期、水草の中にゴルフボール大の丸い巣を作る。
内川のイバラトミヨは、15日の荘内大祭に合わせて実施された「内川再発見プロジェクト」のイベント中に見つかった。ボランティアで参加していた山形大学農学部生物環境学科4年の高橋宣裕さん、同大大学院生の土門謙太郎さんの2人が同日午後4時ごろ内川にかかる鶴園橋付近で、子供たちに川の魚を見せようとたも網で魚をとっていたところ、背中にトゲのある小魚が見つかった。
現場に居合わせた赤川漁協理事で「尾浦の自然を守る会」会員の中野喜吉さんによると、「10年ほど前、内川の上流部でイバラトミヨが見つかったが、市街地までなかなか降りてこなかった。かつては悪臭が漂い“ドブ川”と言われた内川の水質環境が良くなった証拠。近年は三雪橋付近でアユの生息やサケの遡上(そじょう)も確認されている」という。
生物環境に詳しい水野重紀さん(同市双葉町)は「内川では1943年ごろ、市街地周辺でイバラトミヨが捕獲された記録がある。それ以来とすれば約65年ぶりのこと」と驚きを表した。
この日は同じく絶滅危惧種のスナヤツメのほか、メダカやフナの稚魚、ナマズの稚魚なども近くで見つかった。捕獲したイバラトミヨは高橋さんが大学の研究室に持ち帰り飼育しているという。
中野さんは「下水道整備が進んだこともあり3、4年前から内川の水質環境は次第に良くなってきた。内川の環境を何とかしようと活動してきた市民運動の努力が実を結んだ」と話しながら「今でも『内川は汚い』というイメージがある。汚く見えるのは誰かがごみを捨てているからで、実際にはイバラトミヨが戻ってくるほどきれいになってきている」と指摘した。
内川で発見されたイバラトミヨ。関係者は「清流が戻ってきた」と喜びの声をあげている
2007年(平成19年) 08月18日(土)付け紙面より
「全国アマチュアオーケストラフェスティバルinやまがた酒田」が開幕し、独自企画である「街かどコンサート」の第一弾「しあわせ音楽会」が17日午前、同市中町三丁目の市交流ひろばで開かれた。国立音楽大の学生5人が「アンパンマンマーチ」などを弦楽器とキーボードで演奏。集まった家族連れらを楽しませた。
このフェスティバルは、全国のアマチュアオーケストラが一堂に会する音楽の祭典。35回目の酒田大会は16日夜の街かどコンサートのプレコンサートで開幕した。同市の希望ホールを主会場に19日まで、全国の加盟団体から参加した約300人の団員と、地元の中学生から一般までの音楽関係者が、同日のフェスティバルコンサート(希望ホール)をメーン行事に多彩な音楽イベントを繰り広げる。
「街かどコンサート」は酒田大会独自の試みで、中心市街地の広場やデパートなどを、音楽でいっぱいにしてしまおうというもの。「しあわせ音楽会」はその皮切り。国立音大生による弦楽四重奏「グリュック・カルテット」にキーボードが加わった5人が出演した。
最初に「アンパンマンマーチ」を優雅に演奏。子供たちは曲に合せて手拍子を打った。バイオリン、ビオラ、チェロなど楽器の紹介に続いて「スタジオ・ジブリ」作品をメドレー演奏した。
同音大生5人のオリジナル紙芝居「犬のおまわりさん」が楽器の伴奏や効果音入りで披露されると、市交流ひろば2階の市民活動・交流コーナーを埋めた親子連れらは大喜び。みんなで「おもちゃのチャチャチャ」なども歌い、楽しいひと時を過ごしていた。
「街かどコンサート」は18日がメーン。市交流ひろばでは午前11時から、弦楽合奏やオカリナ演奏、ホルン五重奏などが30分単位で午後6時ごろまで行われる。また、街なかキャンパス(中町一丁目)ではオルゴール演奏やギター演奏など、中合清水屋店玄関ホールでは木管の重奏やアンサンブルなど、中央公園では金管の重奏やアンサンブルなどが演奏され、街中が音楽でいっぱいになる。
国立音大生による「しあわせ音楽会」。演奏付きの紙芝居に子供たちは大喜び=市交流ひろば