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2008年(平成20年) 2月7日(木)付紙面より

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東郷小校舎 木の建築大賞受賞 木の「地産地消」高く評価

 三川町の東郷小学校校舎が、NPO木の建築フォラム(理事長・坂本功慶應義塾大教授)が主催する第4回木の建築賞で大賞を受賞した。地域木材を使用し、切り出しから製材、建築に至るまで地域の手で建てられた地産地消の取り組みが高い評価につながった。

 同フォラムは、自然環境の保全と再生、都市環境改善に向けた木の建築の創造を理念としている。最新情報や具体的な技術情報の提供、各地域に適応した木造建築の推進、優れた木造建築を社会資産として継承するまちづくり、技術者・建築家・技能者・研究者を育てる社会教育システムの確立などを目指している。

 木の建築賞は、高水準の木造建築作品や活動の発表の場とし、地域の木材と技術を通じて地域の生活を豊かにする木の建築を目指したもの。国内を4地域に分けて実施している。

 4回目となる今回は北海道、東北、新潟県をエリアとして開催した。1996年1月以降に竣工した木造建築を対象とし、計24点の応募があった。書類選考で2次審査に進んだ18点について選考委員が現地を訪れて審査し、大賞や特別賞、住木技術開発賞など9作品、5活動の計14点を選んだ。

 大賞を受賞した東郷小校舎は2004年12月に完成。地元住民の「慣れ親しんだ旧校舎のような木造校舎を」といった意見を取り入れて木造平屋建てとし、延べ床面積は約3400平方メートル。
 樹齢150年ほどの大木を使った縦横45センチ、高さ9・4メートルの時計塔の柱をはじめ、すべて鶴岡田川地区で育ったスギやヒノキ、ケヤキなど約1134立方メートルを使用した。また、柱と梁をつなぐ際には釘(くぎ)など金属を使わず木組みとするなど伝統工法で建築。木材から建築に至るまで地域の資源と人の技を結集させ、本当の意味で木のぬくもりあふれる校舎とした。

 設計を担当した菅原二郎建築設計事務所の菅原英介所長は「鉄筋コンクリートを多用した建物への挑戦。建築に携わった幅広い人たちが、本当に良いものを建てようという気概が込められている。自分たちの考えを分かってもらえたことに対し素直にうれしい」と喜びを語った。

 また、三川町教育委員会の佐藤伊佐男教育長は「木造平屋建てにしてほしいという地域民の思いが受賞に結び付いた。木の地産地消など、トータルで評価されたことを喜びたい」と話した。

 授賞式は5月18日に東京都内で開催される木の建築フォラム総会で行われる。
          
          

木の建築大賞に選ばれた東郷小校舎
木の建築大賞に選ばれた東郷小校舎



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