2008年(平成20年) 6月8日(日)付紙面より
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鶴岡ジュニアギターアンサンブル(豊田瑞穂代表)の新緑コンサートが7日、鶴岡市羽黒町川代の知的障害者通所施設「さくらが丘」(加藤景一施設長)で行われ、ギター演奏などを通じて子供たちと通所者が交流した。
同ギターアンサンブルは、クラシックギターの演奏を通じ、音楽の楽しさを知るとともに豊かな人間形成を図ろうと活動している。
この日のコンサートには、小学生11人や指導者、保護者など計25人が参加。ギター演奏では、「星の世界」や「メヌエット」など5曲を演奏。窓を開け放した施設内に吹くさわやかな風とギターの美しい音色が交わり、通所者たちはうっとりと聞き入っていた。
また、子供たちが“先生”になってのギター教室や一緒にチームをつくってのゲームなどで交流し、楽しいひと時を過ごしていた。
ギター演奏などを通じて交流を深めた
2008年(平成20年) 6月8日(日)付紙面より
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絵手紙愛好家の加藤一憲さん(77)=酒田市広野=が描いた絵手紙を集めた展示会が、酒田市中町一丁目のさかた街なかキャンパスで開かれている。2000年10月から昨年暮れまで週1回、友人で酒田郵趣会副会長を務める高橋功さん(82)=同市駅東一丁目=あてに送ったもので、高橋さんが切手収集に用いるリーフにまとめている。訪れた人たちはその数の多さに圧倒されている。
加藤さんは1996年から2年間、ペアーレ酒田(当時)主催の水彩画教室を受講し画家の土井政美さんに師事。絵手紙を描くようになったのは、99年10月に鶴岡市の湯野浜温泉のホテルで開催された絵手紙作品展を鑑賞したことがきっかけという。描いた絵手紙は2000年10月9日から週に1回、以前から年賀状などのやりとりをしていた高橋さんあてに送付することにした。
昨年12月30日まで1週も休むことなく必ず送付。今回の展示会は、これまで送られてきた計410枚の絵手紙を、高橋さんがリーフにまとめたものを飾っている。加藤さんは「描く人よりも取っておいてくれる人の方がすごい」と笑う。
作品では、サクランボを水彩ならではのタッチで描き「試食して ほめて買わずに 去る勇気」と添えたもの(02年6月18日)、紫色が鮮やかなナスとともに「暑い日は 食のバランスのことよりも茄子(なす)の塩漬けにまさるものなし」の一文を書いたもの(06年8月26日)など力作が並ぶ。
高橋さんは「届くのがすごく楽しみだった。その時その時の思いを書きつづっている。一つ一つの文章にも感服する」と加藤さんの作品を評価。そして「絵手紙の本来の目的は交換し合うものだが、これは一方通行。互いの得意分野を生かし一つのものに仕上げた感じ。終わってしまい残念な気もするが、加藤さんは重圧から解放されたのではないか」と話す。
今でも友人らに絵手紙を送るという加藤さんは「プレッシャーは確かにあったが、かなり楽しみながらだったので苦にはならなかった。一気に飾るとかなり面白い」と話している。入場無料。展示は9日午後3時まで。
加藤さんが制作したものを高橋さんがまとめた絵手紙の展示会