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2009年(平成21年) 1月27日(火)付紙面より

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吉村氏 激戦制し初当選 東北初の女性知事誕生 齋藤氏を1万票余り離す

 任期満了に伴う知事選は25日に投開票され、無所属の新人で前県教育委員の吉村美栄子氏(57)が、無所属で再選を目指した現職の齋藤弘氏(51)を破って初当選を果たし、東北初の女性知事が誕生した。1期目の齋藤県政の「継続」か「転換」かが最大の争点となった今回の知事選は、現職と新人による一騎打ちの激しい戦いとなった。民主、社民両党と共産、一部の自民、連合山形などが支援し「超党派」の陣立てで「県政の転換」を訴えた吉村氏が、加藤紘一氏など自民党の衆院議員3人と同党県議の大半の支援で分厚い布陣を敷いた齋藤氏を、1万712票差で破った。投票率は激戦を反映し、前回(2005年)を6・19ポイント上回る65・51%となった。当日有権者数は96万6786人(男45万9588人、女50万7198人)だった。

 今回の知事選は、知名度と組織力を誇る現職と、東北初の女性知事を目指した新人による一騎打ちの戦いとなり、8日の告示以降、激しい舌戦を繰り広げた。齋藤氏は自民党の衆院議員3人が全面支援し、前回齋藤氏に敗れた高橋和雄元知事を推した勢力が吉村氏をかつぎ出す前回とほぼ同じ構図となった。

 吉村氏は投票日まで2カ月を切った昨年11月28日に出馬を表明。「冷たい県政」と齋藤氏への批判を強め、4年前に高橋氏を支援した民主、社民、連合山形などの擁立を受け、現職に挑んだ。自民の岸宏一参院議員、民主の近藤洋介衆院議員と舟山康江参院議員のほか、共産党も支援に回り、「あったかい県政へのチェンジ」をスローガンに草の根の運動を展開。知事退職金や副知事2人制の廃止、予算の一律削減からメリハリある措置などを訴えた。

 35市町村のうち、山形、酒田、新庄、寒河江の4市や最上郡、出身地の大江町を含む西村山郡、東田川郡、飽海郡で齋藤氏を上回った。特に有権者の約2割を占める山形市では、故吉村和夫元山形市長の親類という“ブランド力”も生かし、齋藤氏に約1万4700票の大差をつけ、全体の勝利に結びつけた。

 齋藤氏は、昨年9月の県議会で再選出馬を表明。県議会最大会派・自民党(31人)の29人と無所属1人の県議計30人と自民の衆院議員3人、26市町村長、保守系を中心とした300人を超える市町村議が支援に回り、組織戦を展開。県職員の人件費削減や県債残高の縮減など1期4年間の実績を掲げ、「第二ステージへ」をスローガンに県政継続を訴えた。

 しかし、齋藤氏自身が、吉村氏が対抗馬として表明するまで選挙体制を整えていなかったことや、吉村陣営の「対話のない県政」などの批判を払拭(ふっしょく)しきれなかった。また、支援を求めた自民党が衆院選への対応で知事選の態勢づくりが遅れたことも尾を引き、吉村氏に敗れた。

 齋藤氏の任期は2月13日で満了となり、当選した吉村氏は同14日からの任期となる。吉村氏には今月28日に、県選挙管理委員長から当選証書が付与される。

激戦を制して初当選を果たし、支持者に囲まれて万歳する吉村氏(中央)=山形市荒楯町の選挙事務所
激戦を制して初当選を果たし、支持者に囲まれて万歳する吉村氏(中央)=山形市荒楯町の選挙事務所



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