2009年(平成21年) 7月20日(月)付紙面より
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「土用の丑(うし)の日」の19日、各料亭やうなぎ料理店は、夏バテ防止にとうなぎを買い求める人たちでにぎわい、大忙しとなった。
100年以上続く鶴岡市本町一丁目の老舗「長山亭」によると、今回は3連休の中日となり、前日の18日に食べに来た人も多く、最初の土用の丑の日としては例年より予約は少なめという。それでも昼の予約だけで約60人前の注文が入った。
この日は、店主で4代目の鈴木嘉男さん(75)と5代目の規夫さん(48)を中心に、従業員や親類合わせて9人かがりの作業。午前5時半から約800くし分のうなぎをさばいて、くしを打つ仕込みに追われた。
厨房では規夫さんが焼きを担当。うなぎを“秘伝”のタレにくぐらせ、1枚ずつ焼き具合を確認しながら丁寧に焼き上げ、厨房には香ばしいにおいが立ち込めていた。規夫さんは「荒焼きの後、柔らかく蒸したうなぎの身は崩れやすく、焦げやすい。何年やっても難しい」と、焼きの作業に集中していた。
焦がさないように丁寧に焼き上げた=鶴岡市の「長山亭」