2009年(平成21年) 10月4日(日)付紙面より
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庄内町のまちづくり会社・イグゼあまるめ(佐藤一良社長)の宅配サービス事業「イグゼ便利便」が1日、業務を開始した。女性スタッフが町内各店の商品を町民の元へ届け、商店と地域をつなぐ架け橋となる。
イグゼ便利便は、「交通手段がない」「育児が忙しい」などの理由で買い物に行きにくい高齢者や主婦層のニーズに応え、第3セクターのイグゼあまるめが町の委託を受け実施する。町内各商店の販売品をカタログに収録し、サービス利用会員の登録をした町民や町内企業の電話注文に応じて、会員宅や職場に商品を配達する。
「家にいながら電話1本でお買い物」という便利さをキャッチフレーズに掲げ、月―金曜日の午前8時半から午後5時まで注文を受け付ける。午後4時まで注文すれば翌日の午後まで配達するほか、午前中に注文するとその日の午後には品物が届く「特急便」も利用できる。配達は土日と祝日が休みとなる。
商品カタログは年に4回、四季ごとに更新し会員宅に無料配布。創刊号には町内23店舗の品を掲載した。内容は庄内産米や調味料などの食料品、トイレットペーパーやシャンプーなど日用品、電化製品、衣料、文房具、仏具など117点。商品の写真に値段と販売店名が添えられている。
商品を会員宅に届けるのは、伊藤由紀さん(32)と渡部理恵さん(25)の女性スタッフ2人。電話受け付けと軽ワゴン車での配達を交代で務める。「若い女性スタッフなら、誰でもコミュニケーションが取りやすいのでは」(同社)といった狙いがある。伊藤さん、渡部さんは会員宅を定期的に訪問、または電話で「御用聞き」をする。
町商工観光課は「御用聞きは、1人暮らしのお年寄りの見守り役も兼ねる。また、町外の大型店舗への消費流出を止め、町内商店の販売促進、活性化といったさまざまな副次効果が狙える」と期待を寄せる。
その一方で「便利便の浸透が急務。町民のニーズに目を光らせながら、会員数や加盟店の増加を図る。将来的には周辺市町の住民も会員の対象に広げていきたい」と話す。
便利便会員登録の年会費は通常500円だが、本年度に限り100円。注文した品の代金と別にかかる配達料金は、注文数にかかわらず1回につき100円(特急便は1回300円)。10月中はサービス開始記念として通常配達料金が無料となる。申し込み・問い合わせはイグゼあまるめ=電0234(45)1225=へ。
町民の元へ商品を届ける「イグゼ便利便」の伊藤さん(右)と渡部さん