2009年(平成21年) 10月6日(火)付紙面より
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日本海沿岸東北自動車道(日沿道)山形・秋田県境区間建設促進大会が4日、秋田県にかほ市の象潟シーサイドホテルで開かれ、関係市町・住民が緊密な連携を保ちながら国などに早期の全線開通実現を強く要望していくことを確認した。大会に先立って建設促進期成同盟会の設立総会を開催。会長に横山忠長にかほ市長、副会長に時田博機遊佐町長を選任した。
日沿道(新潟市―青森市、延長約320キロ)は今年4月、酒田みなと―遊佐間11・9キロが整備計画区間に決まり、7月には事業着手された。全線開通に大きな期待がかかるが、それには基本計画のままになっている県境区間の整備計画格上げとその後の事業進展が不可欠。そこで遊佐町、酒田市、秋田県にかほ市、由利本荘市、秋田市で建設促進期成同盟会を設立し、要望活動に強力に取り組むとともに、酒田みなと―象潟間(約29キロ)の早期建設と1日も早い高速道路のネットワーク化を目指すことにした。
期成同盟会の設立総会では発起人を代表して横山市長が「県境区間を『いずれ』ではなく、『4年以内』での整備区間格上げを目指して取り組みたい」とあいさつ。会長、副会長をにかほ市長、遊佐町長が2年おきに交代で務めるなどの会則、国土交通省をはじめ政府機関、山形・秋田両県などに対する要望活動を強力に行うなどの事業計画を決めた。
総会後の建設促進大会には、両県の地域住民ら約350人が参加。横山市長が「民主党政権になったが、公共投資抑制のため高速道路整備費が減額されることは断固として避けなければならない。本日の大会は、地方の切実な願いを国や政府に要望し、日沿道の整備促進の必要性を強くアピールする場にしたい」とあいさつした。
吉泉秀男衆院議員、秋田県選出の国会議員らが祝辞。作家で酒田市美術館長の石川好さんが「地域を結ぶ道路」と題して基調講演し、「単に道路で結ばれればいいというのではなく、この地域の新しいビジョンを示すことで『どこよりもここを優先するべき』となって整備されるのが、一番いいでき方」と述べた。
酒田みちみらい女性の会の小山惠子副会長らが意見発表。遊佐町商工会の本間知広副会長が▽両県境部の早期事業化▽酒田みなと―遊佐間などの建設促進▽地方の意見を反映した道路整備―などを求める大会決議を提案。満場一致で採択した。
日沿道山形・秋田県境区間の地域住民らが参加して開かれた建設促進大会