2009年(平成21年) 10月22日(木)付紙面より
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国土交通省酒田河川国道事務所は来月上旬から、変型丁字路の上、こう配がある庄内町清川の国道47号清川駅口交差点の改良工事に入る。地域住民から要望が出されていたもので、「Y字」のような現在の交差点の形状を丁字路にするほか、交差点付近のこう配を緩やかにするなどの改良を行う。年内の完成を目指す。
清川駅口交差点は国道47号と県道立川羽黒山線が交わる変型丁字路で、県道の庄内町側始点に当たる。県道は最上川の堤防上を走る国道に接続するまでの約40メートルが平均こう配6・25%(100メートルで6・25メートル上昇・下降)の坂道になっており、県道側に一時停止標識がある。交差点付近は約9%のこう配で、消雪設備はあるものの冬道ではスリップの危険がある。また、「Y字」のような交差点のため、国道に出る場合、右側の新庄方面から来る車両を確認しにくいなどの問題があった。
このため昨年11月、清川地区振興協議会(遠藤仁会長)などが「安全上問題がある」として酒田河川国道事務所に交差点改良を要望。同事務所は振興協、県、町、庄内警察署と現地検討や協議を重ね、今年5月に改良計画案を示した上で、振興協が取りまとめた住民の意見を盛り込み計画を作成した。
改良計画では、県道南側ののり面に盛り土をして県道の一部をやや南側にずらし、国道に向かって緩やかな右カーブの後、国道と直角に接続するように改良。さらに、接続部から県道の約13・5メートル区間はこう配を約2・5%まで緩め、一時停止後の車両が発進しやすくする。この結果、現在の約40メートル区間での改良では残り約26・5メートルのこう配が約8%と現状よりきつくなるため、坂道の長さを約12メートル延長することでこう配を現状とほぼ同じ約6・5%に抑える。事業費は約1500万円。
20日に清川公民館で工事説明会が行われ、同工事事務所酒田国道維持出張所の小松剛所長が振興協役員らに工事内容や工事期間中の片側交互通行など交通規制について説明した。振興協の遠藤会長は「変型丁字路のため特に年配のドライバーの事故が心配だった。本格的な雪になる前に工事が完了するということで地域住民にとってありがたい」と話していた。
来月上旬から改良工事が始まる国道47号清川駅口交差点。左側が国道