2009年(平成21年) 2月17日(火)付紙面より
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鶴岡市加茂の妙定寺(守山正純住職)で16日、「厄除(よ)け豆まき」が行われた。訪れた老若男女たちが豪快にまかれる豆を全身に浴びて厄を落とし、家内安全や身体堅固を願った。
毎年、日蓮上人の誕生日に行っている大祈祷(きとう)会。同上人が佐渡へ流罪となったとき、島民を苦しめていた大蛇を、経を唱えながら小石を投げつけ退治したのが由来と言われる。
この日は県内外から信者らが大勢参列。「お上人」と呼ばれる僧たちが境内で冷水を浴び、身を清めた後、本堂で祈祷を行い、参列者の家内安全や身体堅固、商売繁盛などを祈願した。
その後、お上人たちは「南無妙法蓮華経」と唱えながら、堂内の人にあまねく福を授けるように、5升ますから豪快に豆をまいた。参列者たちは体に当たると厄が落ち、食べると御利益があるとされる豆を全身に浴びながら、「こっち、こっち」と叫んで風呂敷を広げながら豆を受け止めていた。
この日は約600キロ(10俵)の豆のほか、みかんや紅白もちも一緒にまかれた。
お上人が豪快に豆をまき、参列者の家内安全や身体堅固を祈願した
2009年(平成21年) 2月17日(火)付紙面より
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酒田市升田の名瀑・玉簾(たますだれ)の滝で14、15の両日、夜間ライトアップが行われた。風雪の中、訪れた行楽客はライトに照らされた壮大な姿に見入っていた。
玉簾の滝は、頂点から滝つぼまでの落差が約63メートル、幅は約5メートル。弘法大師が命名したと伝えられ、かつては山岳宗教の修験場だったとされる。現在では同市八幡地域を代表する観光スポットとなっている。
ライトアップは、升田地区の有志が、同地区の魅力を広くPRしようと、2000年から大型連休とお盆の時期に取り組んでいる。今回は酒田観光物産協会八幡支部(後藤孝司支部長)が、春や夏とは違った幻想的な風景を多くの人に見てもらおうと初めて企画した。
夕暮れが過ぎて辺りが漆黒の闇に包まれると、強力なライトで照らし出された滝と周辺の木々だけが淡く浮かび上がり、一帯は幻想的な光景に。暖冬の影響で厳冬期の「名物」となっている氷瀑こそないものの、行楽客らは風雪をものともせずに滝をバックに写真を撮るなどし、日中とはその趣を変えた壮大な光景を堪能していた。
暗闇に浮かび上がる玉簾の滝=15日