2009年(平成21年) 4月12日(日)付紙面より
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イベントを通して防火を学ぶ消防ふれあい広場が11日、鶴岡市のエスモール広場に開設され、家族連れなどが多彩な催しを通して楽しく防火を学んだ。
9日から展開されている「春の火災予防運動」の行事の一つとして、鶴岡市消防本部などが関係各機関の協力を得て毎年実施している。
今回は、元ラジオレポーターでイベントなどの司会をしている山崎典子さん(41)=羽黒町増川新田=が一日消防署長を務めた。板垣博消防長から委嘱状を受け取った山崎さんは「火災予防を身近なものと感じ、一人一人が注意していこう」と買い物客らに防火意識の徹底を呼び掛けた。
会場にははしご車の乗車や消火器の取り扱い、ミニ消防車の乗車、消火器取り扱いといった体験コーナーのほか、住宅防火診断、住宅防災機器の展示などのコーナーが設けられた。
中でもはしご車とミニ消防車の乗車体験が子どもたちの人気を呼び、高さ20メートルのはしご車に乗った子供たちは「空の旅」を体験した。このほか、消防署員の手ほどきを受けて消火器の使い方を習い、的をめがけて放水していた。消防音楽隊の演奏などのアトラクションも行われ、消防隊員らはさまざまな催しを通して火災のないまちの実現を市民に呼び掛けた。
消火器を使って子どもたちが的をめがけて放水
2009年(平成21年) 4月12日(日)付紙面より
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藤沢周平さんの短編小説を原作にした映画「花のあと」のロケが、鶴岡市内で行われている。10日はロケ風景が報道陣に公開されたほか、メガホンを撮る中西健二監督(47)らが会見で「凛(りん)とした主人公の人間像を描きたい」などと抱負を述べた。鶴岡ロケは桜の見ごろに合わせ17日ごろまで行われる予定。
「花のあと」は、娘盛りを剣一筋に過ごした以登(いと)を主人公に、花見の後に試合を申し込まれた青年剣士、江口孫四郎への淡い恋を織り交ぜながら、後に自裁する孫四郎への義を尽くすためひたむきに生きるヒロインの姿を描いたもの。藤沢作品を原作にした6作目の映画化で、先月18日に鶴岡市羽黒庁舎や地元の観光関連団体などで立ち上げた鶴岡ロケ支援実行委員会(延味孝太郎会長)が地元ロケをバックアップしている。
映画「青い鳥」でデビューした中西監督がメガホンを取り、3月29日に茨城県御殿場町でクランクイン。撮影は長野県や静岡県、都内のスタジオなどを予定。鶴岡ロケは10日からスタートし、鶴岡公園や玉川寺など市内各所で行い、順調に進めば17日ごろに終える予定。
ロケ初日となった10日は、俳優やスタッフ総勢70人が入り、藩校・致道館で剣の道から武家の財政を預かる奏者見習いとなる孫四郎が詰め所で上官らに教えを受けるシーンなどを撮影。地元エキストラの3人も参加した。
一方、鶴岡アートフォーラムで中西監督と小滝祥平プロデューサーが会見し、中西監督が「原作を読んでヒロインの以登の生き方に共感した。以登は地方ではぐくまれたキャラクター。そうした人間像をきちんと描きたい」と意気込みを語った。また、映画「山桜」以来2作目の鶴岡ロケとなる小滝プロデューサーは「映画ロケで全国を回っているが庄内は本当に人が温かい。来年の桜前線とともにいい映画を届けたい」と話した。
クランクアップは5月初め。キャスト発表は夏ごろ、映画公開は来年の早春ごろを予定。
地元エキストラ3人も参加し、映画「花のあと」の撮影が行われた。写真中央は演技指導する中西監督=10日、致道館