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荘内日報ニュース


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2010年(平成22年) 1月2日(土)付け紙面より

新年のごあいさつ

新年のごあいさつ

「豊かなり庄内」に

                         荘内日報社社長 橋本 政之

 新年明けましておめでとうございます。「荘内日報」は1946(昭和21)年の創刊から65年目を迎えました。日ごろご愛読、ご利用いただいております皆さまにあらためて感謝申し上げます。
 昨年は、日本の政治史で初めて野党が国政選挙で圧倒的多数の民意を得て政権が交代。同じく「初」では山形県にあって東北初の女性知事が誕生しました。ここ庄内で「交代」と言えば、「沈潜の風」と称される鶴岡市の市長が世代交代した一方、「進取の気性に富む」とされる酒田市の市長は平成の合併前から通算4期、11年目に突入しました。いずれにしましても何かと大きな変化のあった年に思えます。
 そうした身近な選挙が終わった昨年11月、宮城県白石市を訪ねました。吉永小百合さんが小雪舞う中で温麺を召し上がるJR東日本のCMの舞台です。跡形もなかった白石城の復元を成し遂げた城下町の取り組みを見聞するという、日帰りバス研修の一員でした。
 白石商工会議所が復元に向けて募金事業を始めたのが1987年。1億2000万円の市民募金を含めた白石城復元基金は4億6000万円に達し、資料展示施設など周辺整備を含めた総事業費は27億円規模。募金開始から8年後の1995年、木造の天守閣(三階櫓)などがオープンしました。
 開館直後は年間20万人の観光客を集め、10年間の入館者は延べ100万人。その後は5~6万人で推移し、ここ数年は「天地人」や戦国ブームで少し盛り返したものの、年を経るほどに「順調に減少している」(白石商工会議所の担当者)という説明でした。
 経緯に明るい地元有力紙の編集幹部に聞くと、国の産業政策や当時の政治力などの巡り合わせもあり全体の事業規模は大きくなったそうですが、とどのつまりは、時の行政トップの「城下町に生まれ、城下町に育った人々の心の拠り所、シンボルにしよう」という思いに、市民をはじめいろんな力が引き寄せられた、と回顧してくれました。
 庭木に雪囲いは要しない街並みでしたが、初冬のたたずまいは鶴岡市の鶴ケ岡城跡(鶴岡公園)や、酒田市の松山城大手門周辺と共通する雰囲気がありました。
 ところが、天守閣(三階櫓)に登ると、在来線駅の向こうに東北新幹線の白石蔵王駅を遠望でき、反対を振り返れば30余年前から首都圏直行の東北自動車道の往来です。国際空港・仙台空港へのアクセスも車なら1時間余とか。
 人口は4万人規模でも100万都市・仙台の経済圏に入り、社会基盤をはじめ街のつくりが筋肉質に感じられました。「順調に減少」という余裕には、シンボルとして復元した城の観光だけにすがらない骨太な民力を感じました。
 2010年、平成22年の干支は庚寅(かのえとら)。年の瀬に旧政府系金融の支店長が「正月ネタ」と授けてくださった解説を遠慮なく借用します。「庚」は継承・継続、償う、更新の三つの意味があり、これまでのものを断絶することなく継続し、罪汚れを払い清めて償うとともに、思い切って更新していくこと。そして「寅」は曲がった弓の柄を正す形を表す。そして「庚」と「寅」が相助け継承・継続しながら、曲がった物事を改め、新しい道筋をつけていく必要のある年回り、ということでした。

鮮やかに黄金色づく田の面十里ながめ豊かなり庄内平野
                              酒井忠明

 庄内藩主酒井家第17代ご当主の「豊かなり庄内」への思いは今も、多くの人たちに引き継がれています。シンボルとしてかつてのお城を思い描く話題も出始めています。弊紙「荘内日報」は、創刊に掲げた「庄内は一つ」の理念の下、微力ながら「時代をつなぎ、地域をつなぎ、心をつなぐ」を郷土紙の使命と心得、精励いたします。今年も変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。

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2010年(平成22年) 1月2日(土)付け紙面より

「つや姫」 今秋本格デビュー

 県産米のオリジナル新品種「つや姫」が今年秋にいよいよデビューを迎える。昨年10月には約600トンが県内外で先行販売され、消費者の食卓に上った。県内ではほぼ完売、県外でも若干を残すのみとなっており、つや姫の特長とされる「白さ」や「つや」「甘み」に対する評価も上々で本格販売への期待がふくらむ。ただ、県外での認知度は高いとは言えず、県では販売戦略やPRなど「コシヒカリを超える日本一おいしい米」を目指したブランド化戦略の取り組みを強化する。
 昨年は「つや姫」にとって大きく前進した1年だった。2月に名称、8月には「和モダン」を演出したこれまでの品種にはない米袋デザイン、キャッチフレーズがそれぞれ決定。そして10月の先行販売では多くの一般消費者が買い求め、その姿、食味に触れ一気に注目度が高まった。
 先行販売では、61ヘクタールで栽培された約300トンを県内と県外(首都圏・仙台市)に150トンずつ振り分け、2キロ入りを1000円前後で販売。米穀専門店や百貨店、生協、料理店、ホテル・旅館のほか、首都圏では高級スーパーで取り扱った。
 庄内地域の取扱店には「おいしいと評判の米。一度食べてみたい」と消費者が訪れ、15分ほどで売り切れた店舗もあった。購入者の中には「全国で大評判になれば」と期待を込める人も。県産米ブランド戦略室によると、昨年末の段階で県内はほぼ完売、県外も若干を残すのみという。
 同ブランド戦略室では、販売の際して購入者に20項目からなるアンケート用紙を配布した。その数は約1万枚に上ったという。アンケート結果は集計中だが、甘みや白さ、つやといった特徴についてはいずれも高い評価が与えられているとする。また、「次回も購入するか」の問いには、ほとんどが購入を考えている回答が多かった。
 しかし、「つや姫を知っていたか」については、県内では購入者の90%以上が知っていたのに対し、首都圏などでは約半数にとどまり、県外での知名度の低さが浮き彫りとなった。
 こうしたことを踏まえ、同ブランド戦略室は本格デビューに備え、評価向上への戦略を強化する。
1高品質・良食味を維持する生産体制づくりの強化
2卸売業者、小売業者と連携し在庫を残さず売り切る販売対策
3認知度向上とファンづくり
の3点を重視した取り組みを描く。
 具体的な事業は調整段階だが、1では農業技術普及課などと連携した栽培マニュアルの徹底指導2では卸・小売業者への働きかけ強化3では全国ネットのテレビ番組や雑誌などでのPR、県民による応援団的な取り組み―などを描いている。
 一方、生産では10年産米は、栽培面積を県内で2500ヘクタールに拡大。生産量は1万2500トンを見込む。地域別にみると、つや姫の栽培適地される水田が多い庄内が1212ヘクタールとほぼ半分を占め、次いで置賜が570ヘクタール、村山が475ヘクタール、最上が243ヘクタールを予定している。
 栽培は公募制とし、▽経営面積3ヘクタール以上で、つや姫栽培は60アール以上▽有機栽培、特別栽培もしくは同等の栽培方法―などを認定要件とし選定を進め、2月には認定証を交付する予定。
 つや姫のキャッチフレーズは「お米はここまで美味しくなれる。山形から日本の新しいお米」「炊いてほれぼれ。冷めても美味しい。山形から日本の新品種」「おいしさ、つやにでる。山形から日本の新しいお米」。庄内から生まれた新品種つや姫が日本の米全体の“姫君”としてホップ、ステップを経て一躍トップに躍り出るジャンプの年となるか、県民の期待は大きい。

昨年の収穫で豊かに穂を実らせた「つや姫」。今年の本格デビュー時には作柄と販売両面で“豊作”が期待される=09年10月
昨年の収穫で豊かに穂を実らせた「つや姫」。今年の本格デビュー時には作柄と販売両面で“豊作”が期待される=09年10月


2010年(平成22年) 1月2日(土)付け紙面より

「庄内柿」テーマに新商品開発

産学官の12人で構成する酒田市の「夢の倶楽(くら)ブランド開発研究会」(座長・平本一雄東京都市大都市生活学部長)は現在、「庄内柿」をテーマにした新商品開発を進めている。市内の製造業者などが作った庄内柿を使用した菓子などを試食・批評するなどこれまでに3回の会合を開いた。新商品する14品も決定し、あとはパッケージデザインの製作を残すだけ。今月29日から3日間、都内の県アンテナショップでテストマーケティングも行われる。
 庄内地域の秋を代表する果樹の1つに挙げられる「庄内柿」。同研究会は、この庄内柿をテーマに「酒田夢の倶楽」を冠したブランド商品を開発することで、首都圏での販売開拓を図ろうと酒田観光物産協会(齋藤成徳会長)が今年7月に設立した。国の「地方の元気再生事業」を活用している。
 研究会では、新商品のターゲットを「イマドキの女子高生」にしぼり、首都圏の女子高生・女子大生が3チーム(1チーム女子高生4人、女子大生3人)に分かれ、それぞれミーティングやコンビニエンスストア、アンテナショップなどの視察、試食を体験しながら新商品の企画を練った。
 昨年9月に行われた会合では、研究会メンバーや商品製造希望の業者ら約50人を前に、チームごとにそれぞれの企画案を発表。東京の女子高生が持つ柿のイメージとして「ダサい」「地味」「甘過ぎて飽きる」「年配者の食べ物」などが多いとした一方、「季節感がある」「栄養が豊富」といった声もあり、「マイナスイメージをどうプラスにするか考えながら商品企画に当たった」と報告した。
 さらに、女子高生たちは▽手軽に食べられる▽仲間内で話題になる▽形状は持ちやすく一口サイズ▽値段は100~350円-というような菓子を求めており、「美容と健康にいい」というフレーズにも敏感と分析。そうしたことを踏まえ、庄内柿の形でさまざまな表情をしたミニカステラに柿クリーム、柿ジャム、柿あんを入れた「ぱしもん」、透明な容器に入ったパンナコッタに庄内柿の果肉入りソースをかけた「パシモンナコッタ」、スライスした庄内柿を乾燥させ柿本来の甘さを生かした「ドライパシモン」などを発表した。
 また、丸い容器の上半分に柿あん、下半部に白玉を入れて間を湯きり付きの中ぶたで仕切り、食べる時にお湯を注いで温めてから柿あんを付けて食べる和風の菓子「お湯de白玉」、柿型のミルクチョコ数個のうち、中に渋いチョコが交じっているロシアンルーレット風柿チョコの「渋かろう」シリーズといったユニークな商品も提案された。
 菓子製造業者らからは「私には考えられない発想。とてもよい」「商品化を考えると問題もあるが、一生懸命に取り組んだことが分かる。ありがたい」といった意見が出された。
 女子学生の提案を受け、参加者説明会の後、菓子製造や精肉店、かまぼこ製造、酒造メーカーなど市内の16社が庄内柿を使った新商品の具体化を推進。昨年11月の3回会合では、本格的な商品開発に向けアドバイスを聞こうと、開発中の商品を持ち寄り研究会メンバーから試食してもらった。
 レーズンの代わりにペーストをクッキーで挟んだ洋菓子や柿の水まんじゅう、チョコ類など女子学生の提案を受け製作されたものとともに、柿かまぼこや柿のリキュールといった試作品計21種が集まり、製造者が工夫した個所などを説明、研究会メンバーから助言を求めた。また、東京都市大等々力キャンパスで、女子学生による試食評価会も開かれた。
 商品化が決定したのは先月中旬。内訳として女子大生・女子高生のチームが提案したものを元にしたのが8品、製造業者がオリジナルで開発したものが6品となっている。研究会事務局ではテストマーケティングを経て今年2月に再度、会合を開催する予定で、同4月以降の販売に向けPRしていく方針。

女子大生らの声を生かして商品となった「柿クリームゴーフレット」
女子大生らの声を生かして商品となった「柿クリームゴーフレット」



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