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荘内日報ニュース


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2010年(平成22年) 1月19日(火)付紙面より

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もぎ取り果樹園はこちら 産直あぐり内に紹介所開設

 「果樹王国」として知られる鶴岡市櫛引地域で、サクランボなど果物をもぎ取りできる果樹園を紹介する「観光果樹園紹介所」が18日、同市西荒屋の産直あぐり内に開設された。観光客の人数などに応じて地域内の果樹園を紹介、サービス向上によって利用増につなげていく。

 櫛引地域では西片屋地区のサクランボを中心に観光果樹園が盛んだが、農園が点在しているため、利用者から「場所が分かりにくい」といった声が挙がっていた。

 今回は、そうした声を受け、市の調査事業の一環で今月7日に地域内の果樹園組織や観光関連団体などで結成した櫛引地域産業振興プロジェクト推進協議会(会長・山口朗市櫛引支所長)が、サクランボのシーズンに合わせて開設した。同地域内の観光果樹園を一元的に紹介する試みは初めて。

 紹介所は、同推進協議会が産直あぐり(澤川宏一社長)に委託する形で開設。観光客から問い合わせがあった場合、従業員が、登録した果樹園17園の中から紹介する。園間で不公平にならないよう順番を決め、観光客の人数や園側の受け入れ態勢などを確認した上で紹介する。各園では、案内された観光客1人につき50円の負担金を推進協議会に支払うシステム。

 推進協議会では開設に合わせ、各果樹園の利用者にアンケートし、同システムの満足度や利用者の在住地域などを調査、システムの充実を図る。また、観光果樹園をPRするチラシ(A4判)を2000枚作製し、同市の湯野浜、湯田川、由良、あつみ温泉の各旅館などに配布し、PRしている。もぎ取りを組み込んだ観光ツアーの開発も旅行代理店に働き掛けている。

 市櫛引庁舎によると、昨年の同地域内の観光果樹園の利用者は約1万3700人。「受け入れ能力はもっとある。効果的なPRや受け入れの方法を探り、利用増につなげていきたい」としている。

 もぎ取りは、サクランボはすでに始まり7月上旬まで、その後、ブドウが8月上旬―10月下旬、ナシが8月下旬―10月初旬、リンゴが9月上旬―12月上旬と続く。

 櫛引地域観光果樹園紹介所は電0235(57)3677。

産直あぐり内に開設された観光果樹園紹介所
産直あぐり内に開設された観光果樹園紹介所


2010年(平成22年) 1月19日(火)付紙面より

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「つや姫」中国へ初輸出 ハルビンの企業と協定調印

 今秋に本格デビューする県産水稲新品種「つや姫」が、中国に輸出されることになった。経済交流のため、14―16日の日程で中国・黒龍江省ハルビン市を訪れた東方水上シルクロード貿易促進協議会の訪中団(団長・新田嘉一平田牧場会長)が、現地の企業との間でつや姫5トンの輸出協定を結んだ。県によると、つや姫の中国輸出は初のケースで、新田会長は「中国の富裕層向けに、本格的につや姫を売り込む土台ができた」と話している。

 つや姫の輸出協定は15日に、高橋節副知事らの立ち会いで、同市にある黒龍江省の迎賓館施設で行われ、同協議会の新田会長、JA鶴岡の今野毅組合長、同省最大の不動産建設管理企業で大型スーパーなども展開しているハルビン電地産置業有限公司の桑洪会長の3者が調印した。JA鶴岡産のつや姫は、全農山形を通じて輸出され、中国国内で販売される。

 同協議会を通じた庄内産の米の中国輸出は2008年から継続され、3年目となる。新田会長は「日本の他県からも中国に米を輸出する動きがあるが、多くは1回限り。3年間継続するのは異例なこと」とした上で、「協議会がこれまで築いてきた中国側との信頼関係の深さによるもの。別の県からも協議会を通じて米を売ってほしいとの強い依頼もある」と話す。

 つや姫の食味は中国でも高い評価を得た。新田会長は「北京や上海の富裕層から、庄内の最高の米を購入してもらうきっかけになる。中国の流通業界トップらの大型経済視察団が、この8月にも庄内に来ることが固まった」と、今回の訪中の成果を語った。同協議会は、県産のリンゴとナシについても、中国国内での貿易条件が整った時点で当初5万トンを輸出する契約なども締結した。

 県によると、先行販売のつや姫が台湾に試食用として一部輸出されたケースはあるものの、まとまった量が海外輸出されるのは初めてという。県は中国、台湾、香港で、つや姫の商標登録手続きを進めている。

 JA鶴岡の今野組合長は「これまでに輸出された『はえぬき』も、とてもおいしいとの評価だったが、つや姫については、さらにおいしいと評価された。現地では高価な米になるだろうが、うまい米を求める富裕層も多い。販売実績が挙がることを、大いに期待している」と話した。

新田会長(手前中央)、今野組合長(同左)、桑会長(同右)が、つや姫の輸出入協定に調印した=15日、中国・ハルビン市
新田会長(手前中央)、今野組合長(同左)、桑会長(同右)が、つや姫の輸出入協定に調印した=15日、中国・ハルビン市


2010年(平成22年) 1月19日(火)付紙面より

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熱々 冬の味覚に舌鼓打つ

2万人繰り出す 日本海寒鱈まつり

「日本海寒鱈(かんだら)まつり」が17日、鶴岡市の鶴岡銀座通りで開かれ、市民や県内外から訪れた大勢の行楽客がお目当ての熱々のどんがら汁に舌鼓を打った。

 庄内の冬を代表する味覚の寒鱈のどんがら汁を広く紹介し、冬場の観光振興や誘客を図ろうと毎年開催されており、今回で22回目。寒さは厳しいものの、時折青空がのぞく穏やかな天候で絶好の“寒鱈まつり日和”となり、主催した実行委員会によると、約2万人の人出があった。

 銀座通り商店街の約300メートル区間を車両通行止めにし、地元の鮨商組合や麺類食堂組合、商店街婦人部、魚市場青年部など19団体が出店。約1万食のどんがら汁を用意し、一杯500円で販売したほか、加茂水産高が庄内農業高生栽培のコメを使った「イカめし」、トマトをベースにした鱈汁、弁慶めし、生タラなどの海産物が販売された。

 午前10時半のオープン時にはすでに大勢の市民や県外客でにぎわい、沿道は人の波でごった返し歩くのもままならないほど。会場の至る所でどんがら汁を煮る大鍋の湯気が立ち込め、訪れた人たちは寒鱈の白子、アブラワタ、岩ノリなどがたっぷり入った熱々の汁をほお張り、庄内ならでは真冬のイベントを満喫していた。「各店の味を食べ比べする。3カ所は回りたい」と話す若者グループもあった。

 同市内から親子5人で訪れた星川謙一さん(36)は「家庭で1回、鱈汁を食べたが、寒いところで食べるのはまた格別」と話し、長女の桃香さん(8)は「にぎやかで楽しい。どんがら汁は大好き。いっぱい食べたい」と笑顔で話していた。

 会場では「おきつねはんまつり」、抽選会、太鼓やジャズの生演奏のほか、新潟県と秋田県の観光と物産展も開かれ、笹だんごやきりたんぽなどの特産品が人気を集めていた。


「福を呼ぶ」と好評 遊佐鱈ふくまつり

 旬を迎えた寒ダラとフグを同時に味わえる遊佐町の「鱈(たら)ふくまつり」が17日、同町吹浦の全天候型ドーム「ふれんどりぃ」をメーン会場に開かれ、町内外から訪れた家族連れらが「鱈ふく汁」を堪能した。

 寒ダラ汁にクサフグを入れて煮込んだ「鱈ふく汁」を多くの人から食べてもらうことで、地域活性化につなげようと、NPO法人「遊佐鳥海観光協会」が中心となり1996年から毎年この時期に開催。味の良さはもとより、「ふく(福)を呼ぶ」とあって縁起がいいと好評を得ている。

 15回目を迎えた今年は、1000食分を用意。湯気の上がる大鍋が据えられたテント前は、午前10時半のオープンを待つ来場者でごった返した。お昼前には長蛇の列ができ、岩ノリがたっぷりとトッピングされた熱々の鱈ふく汁を持ってドームに入り、遊佐ならではの冬の味覚を楽しんでいた。

 ドーム内特設ステージや周辺では、地場野菜の販売、寒ダラの解体実演ショー、歌謡ショーなどのイベントも行われ、終日にぎわった。

2万人の人出で大にぎわいとなった鶴岡の日本海寒鱈まつり(左) 遊佐町の「鱈(たら)ふくまつり」(右)
2万人の人出で大にぎわいとなった鶴岡の日本海寒鱈まつり(左) 遊佐町の「鱈(たら)ふくまつり」(右)


2010年(平成22年) 1月19日(火)付紙面より

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歯食いしばり冷水耐え 庄内町「やや祭り」 無病息災・身体堅固願う

 庄内町千河原の八幡神社で17日、伝統行事「やや祭り」が行われ、上半身裸の地元の男の子たちが冷水を浴び無病息災や身体堅固を願った。

 やや祭りは、安産の神様を祭る同神社の歳越祭の異称。弥生時代に在位した第15代応神天皇の皇子・大山守命(おおやまもりのみこと)が悪臣の陰謀を逃れ、千河原の妊婦にかくまってもらった際、「私は死んでも神となってお前たちの身を守る。難産のときは私の名前を唱えよ」と言い残した伝説に由来するとされている。

 祭りの主役は男の子たち。「けんだい」と呼ばれる腰みの、さらしを身に着け、頭に白い鉢巻を締めた姿で、両手にろうそくを持って冷水を浴びた後、集落内を練り歩き同神社に参拝する。今年は小学2年から中学3年までの男子12人が臨んだ。

 この日は時折雪が舞う天候で、水は氷のような冷たさ。大勢のアマチュア写真家や見物客が見守る中、同神社社務所前に設置された特設舞台に子供たちが1人ずつ立つと、白装束の大人たちがおけにくんだ冷水を勢いよく浴びせた。身を切るような冷水に歯を食いしばって耐える子供たちの体からは湯気が立ち上り、肌を真っ赤にさせながら参拝していた。

 引き続き、何度も冷水を浴びて大願成就を願う「お百度参り」が行われた。男子高校生3人が同神社鳥居の下で冷水を浴びた後、約20メートル離れた拝殿で参拝。これを5、6回繰り返した。

男の子たちが冷水を浴びて無病息災などを祈願
男の子たちが冷水を浴びて無病息災などを祈願



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