2010年(平成22年) 5月16日(日)付紙面より
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鶴岡市の「少年少女古典素読教室」の本年度開講式が15日、同市の致道博物館御隠殿で開かれ、「論語抄」をテキストに10月までの約半年間、計18回にわたる学習がスタートした。
素読は、旧庄内藩校・致道館が奨励した学習の一つ。中国古典(漢文)を大きな声を出して読むところが特徴。教室は古典への理解と関心を高め、鶴岡独自の学風を知るきっかけにしようというもの。同市が1968年度から2カ年、当時の文部省の文化財愛護モデル地区に指定されたことをきっかけに始まった。市中央公民館、致道博物館、致道館文化振興会議の主催。
本年度は、小学4年生から中学2年生までの男女23人が参加。新規と受講歴2年目以上の2クラスに分かれ、同博物館の御隠殿、講座室を会場に10月末まで土曜日(午前8時から40分間)に月2回程度学習。夏休み中には7日連続の早朝教室を行うほか、7月と9月にはレクリエーションを兼ねた庄内地方の史跡・文化財巡りも実施する。
開講式では、主催者側の佐藤仁志市中央公民館長が「規律正しく朝のひとときを過ごし、一日の始まりにしてほしい」、酒井忠久致道博物館長が「論語の素読は将来に向かって役に立つ。大きな声で読もう」、細井功致道館文化振興会議会長が「伝統ある教室に入ったことに誇りを持ち頑張って」とあいさつし、子供たちを激励した。この後、受講生が一人ずつ自己紹介し、これからの学習に向けた決意を新たにした。素読の学習は22日の次回教室から行われる。