2010年(平成22年) 6月16日(水)付紙面より
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鶴岡市は、地元に伝わる郷土料理を後世に伝えていこうと、レシピ集の製作を進めている。14日は撮影のため「にこ・ふる」で、市食生活改善推進協議会鶴岡支部(五十嵐羊子支部長)が「ニラとマスのあんかけ」などを調理した。
市食育推進計画に基づき、鶴岡の良き食文化を伝えていこうと、家庭でできる郷土食、行事食の作り方を紹介するもの。今年4月から8月まで、市食生活改善推進協議会の6支部や、市内の農家レストランの協力で撮影している。
この日は8回目の撮影。鶴岡支部の8人が孟宗(もうそう)汁、藤沢かぶの甘酢漬け、ウマヅラ汁、12月の大黒様のお歳夜に食べる「大黒様膳」(ハタハタの田楽、黒豆ご飯、黒豆なます、納豆汁など)など14品を作った。
五十嵐支部長は「昔ながらの行事をやらない人が増えてきた。特に若い人たちにレシピを見て作ってもらい、地元にこういう素晴らしい食文化があることを知ってもらいたい」と話した。
支部員たちは、ゆでたニラとマスに甘辛いあんをかけながら、「同じあんでも、わずかのコツでつやがあっておいしそうにできたり、できなかったりする。こういう機会に、そのコツも学べてありがたい」と話していた。より完ぺきを目指すにはレシピのほか、“直伝の技”も必要のようだ。
市農政課によると、今後さらに5回ほど撮影し、計150―180種の料理を撮影する。まとめたレシピ集は一般に販売するほか、市内の全小・中学校に配布する。また、カード型も作り、こちらは市内の産直施設などに掲げ、農産物の消費拡大に生かしてもらう。