2011年(平成23年) 2月17日(木)付紙面より
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鶴岡市加茂の妙定寺(守山正純住職)で16日、「厄除(やくよ)け豆まき」が行われた。大勢の信者が豪快にまかれる豆を全身に浴びて厄を落とし、家内安全や身体堅固を願った。
日蓮上人の誕生日に合わせて毎年行っている大祈祷(きとう)会。上人が佐渡へ流罪となったとき、島民を苦しめる大蛇に小石を投げつけ、経を唱えて退治した逸話が由来とされている。
この日は県内外から大勢の信者が参列。「お上人」と呼ばれる僧侶たちが境内で冷水を浴びて身を清めた後、本堂で祈祷を行い、参列者の家内安全や身体堅固、商売繁盛などを祈願した。
その後、お上人たちは「南無妙法蓮華経」と唱えながら、堂内の人にあまねく福を授けるよう、5升ますから豪快に約600キロの豆をまいた。参列者たちは体に当たると厄が落ち、食べれば御利益があるという豆を全身に浴び、「こっち、こっち」と風呂敷を広げて飛んでくる豆を受け止めていた。
豆まきには近くの立正保育園の園児たちも参列し、豆の後に紅白もちやみかんなどがまかれると、歓声を上げながら一生懸命拾い集めていた。