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2011年(平成23年) 7月17日(日)付紙面より

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鶴岡市の移動図書館「やまびこ号」 宮城県気仙沼市へ派遣

 鶴岡市立図書館(五十嵐武館長)の移動図書館「やまびこ号」が17日、東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市に派遣される。気仙沼市の移動図書館「おおぞら四世号」を参考に設計された縁。やまびこ号の絵柄をデザインした鶴岡市出身の絵本作家、土田義晴さん(東京都)や同市在住の直木賞作家、佐藤賢一さんらのメッセージ色紙も携え、避難所や図書館を訪問、図書の寄贈や読み聞かせなどを通じて、子供らを励ましてくる。

 やまびこ号は2008年度、それまで約20年間使われた旧車両に代わり更新された。そのとき、図書館職員同士の親交があった縁で、おおぞら四世号の仕様車や設計書の提供を受けるなど、同市立気仙沼図書館から多くの助言を受けたという。

 東日本大震災では、鶴岡市立図書館職員が、おおぞら四世号が津波で流されるテレビの映像を目撃。職員たちは心を痛め、励ましと恩返しの意味も込め、やまびこ号を派遣することにした。やまびこ号には、市民から「被災地に送って」と寄せられた絵本や文庫本、除籍本など合わせて約1500冊と、図書館職員の寄付と鶴岡信用金庫から寄託された紙芝居合わせて55冊などを積んでいく。

 メッセージ色紙は同図書館が土田さんと佐藤さん、鶴岡市在住の絵本作家、佐藤茉莉子さんの3人に依頼したもので、おなじみの動物キャラクターや「僕らも頑張る 皆の問題だから」(佐藤賢一さん)、「未来にはたのしいこと、うれしいことがいっぱい待っています」(佐藤茉莉子さん)などが書かれている。土田さんは約1・2メートル四方のタペストリーも寄せた。

 17日は職員5人とボランティア2人の計7人が午前4時、やまびこ号とワゴン車1台で出発。気仙沼図書館と同市立本吉図書館、仮設住宅がある太谷中学校の3カ所を訪問。積んでいった図書の寄贈、メッセージ色紙の伝達のほか、工作教室や絵本の読み聞かせなどを行う。気仙沼図書館ではやまびこ号と、回収・保管されている“兄貴分”のおおぞら四世号との対面セレモニーも行われる。自らも気仙沼に行く五十嵐館長は「被災地では、物資は大体足りているようで、今は心のケアが重要。やまびこ号が行き、子供たちがたくさん集まってきてくれれば、うれしい。少しでも安らぎや夢をプレゼントできれば」と話している。

気仙沼に派遣される「やまびこ号」(上)土田さんと佐藤賢一さん、佐藤茉莉子さんから託されたメッセージ色紙とタペストリー
気仙沼に派遣される「やまびこ号」(上)土田さんと佐藤賢一さん、佐藤茉莉子さんから託されたメッセージ色紙とタペストリー


2011年(平成23年) 7月17日(日)付紙面より

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縁起物の花求めて 出羽三山神社花祭りにぎわう

 鶴岡市の出羽三山神社の「花祭り」が15日、羽黒山頂で行われ、大勢の祭り客が縁起物の花を奪い合った。

 同神社の例大祭で、松例祭(12月31日―1月1日)、八朔祭(8月31日―9月1日)とともに同神社の三大祭りの一つとされる。三神合祭殿での祭典の後、氏子たちが月山神社、出羽神社、湯殿山神社の神輿(みこし)3基と花梵天3基を担ぎ、鏡池の周りを練り歩く。花梵天は三山の神の依り代で、イネの花をかたどっているとも言われ、お守りとして各家に飾ると、五穀豊穣(ほうじょう)や家業繁栄の御利益があるとされる。

 この日は夏らしい日差しが照り付け、蒸し暑い天候の中、鏡池の周囲には大勢の祭り客が詰め掛けた。正午すぎに神輿や高さ5メートルほどの花梵天が練り歩き始めると、やや緊迫した空気に。花梵天が近づき、傾けられるたび、参拝者たちは手を伸ばして花が付いた竹の棒を奪い合い、熱気に包まれた。たくさんの花を抱え、笑顔で帰途に就く人もいた。

縁起物の花を奪い合う祭り客たち
縁起物の花を奪い合う祭り客たち



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