2011年(平成23年) 11月18日(金)付紙面より
ツイート
日本都市計画学会が創立60周年記念事業の一環で募集した「自治体まちづくりグッズ賞」で、鶴岡市の「城下町鶴岡 町人まち」の冊子と「古地図で歩く城下町鶴岡 町人まち」のマップが「佳作」に選ばれた。全国各地から出品された200件余りのうちベスト30に選ばれたもので、東北では唯一の受賞。受賞作品は18日に東京大安田講堂(東京)で開かれる60周年記念式典の会場に展示される。
まちづくりグッズ賞は、自治体を中心とした都市計画・まちづくりに関して、市民に分かりやすく伝える工夫や市民意識を啓発するような表現で、市民との間をつなぐ役割を果たしているグッズ(情報媒体)を対象に公募。冊子やパンフレット、DVD、地図、ポスターなど全国から202件の応募があり、同学会が登載情報や内容、デザイン、今後のまちづくりへの発展性、地域特性など表現の適切性といった指標を基に、審査を行った。
評価の高かった上位30件を選んだ上で、2次審査を行い、10件を優秀グッズとして選定した。残る20件を「佳作」とした。
ベスト30に入った鶴岡市のマップと冊子はそれぞれ2008年度、09年度に発行された。城下町鶴岡の中で町人文化が栄えた「一日市町」「七日町」「上肴町」(現在の本町二丁目、三丁目)に着目し、往時の町人まちの暮らしを物語で伝え、面影を残す今の町の紹介と併せて、町歩きを楽しんでもらう内容。市民や学識経験者、建築士らでつくる「つるおか『美しい都市』プロジェクト実行委員会」が企画、発行した。
審査では、古地図と観光をまちづくりに生かす取り組みの中で、鶴岡の歴史ある街並みを価値のあるものとして認識していることや、訪れる市民や観光客が共有できる資料として有効であることなどが評価された。