2012年(平成24年) 4月5日(木)付紙面より
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庄内地方は4日、発達した低気圧などの影響で、前日に続いて強風が吹く大荒れの天候となった。この影響で、JR羽越本線は新津―酒田間で始発から運転中止、国道7号の鶴岡市早田―五十川間が全面通行止め、各地で倒木による道路の寸断などで交通が大きく乱れた。また、家屋の屋根やガラス窓の破損、ビニールハウスの倒壊、停電などの被害が相次いだ。
山形地方気象台によると、発達した低気圧が津軽海峡付近にあり、北日本を通過。釧路沖に発生した低気圧も4日朝にかけ発達しながらオホーツク海に進んだため、北日本を中心に強い冬型の気圧配置となった。
酒田では4日午前1時24分に最大瞬間風速41・4メートルを観測、4月としては観測史上最高(1946年の32・9メートル)を更新した。そのほか、浜中で同37・6メートル、狩川で33・2メートルなどの強風を観測した。同地方気象台では4日夜にかけて暴風雪、高波に警戒を呼び掛けている。
この強風の影響でJR羽越本線は4日の始発から新津―酒田間、酒田―秋田間でそれぞれ全面運休となった。午前9時に村上―新津間で運行再開されたが、新津―酒田間は同日正午現在、運行再開のめどは立たず、酒田―秋田間は午後6時をめどに再開の予定。
国道7号は鶴岡市早田―五十川間で4日午前3時40分から越波のため全面通行止め。日本海沿岸東北自動車道(日沿道)はあつみ温泉インターチェンジ(IC)―鶴岡西IC間が同8時45分から全面通行止めとなり、同10時半までにあつみ温泉―五十川間の上りを除き通行可となった。県道では鶴岡市一霞地内で余目温海線が倒木のため4日午前5時25分から、酒田市宮海で宮海北護岸線などが暴風のため3日午後4時からそれぞれ全面通行止めとなった。一霞では26世帯92人が孤立状態となった。
人的被害では、4日午前0時55分ごろ、酒田市吉田新田の国道7号酒田高架橋で、暴風にあおられた大型貨物車が横転し、運転手が軽いけが。同日5時50分ごろには同市住吉町で男性(56)がはしごから落ちて腰を打撲、救急搬送された。鶴岡市でも飛来物で2人が軽いけが。