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2012年(平成24年) 5月18日(金)付紙面より

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全国一の良食味目指す 「疎植栽培」の田植え行う

 鶴岡市の県立庄内農業高校(石川真澄校長、生徒295人)の生徒たちが17日、同市藤島の水田で、水稲の株間を広くする「疎植栽培」試験の田植えを行った。良食味米の全国コンテストに出品し、「全国一」を目指すという。

 疎植栽培は、水田1坪(約3・3平方メートル)当たりの株数を、標準70株(株間15センチ)に対し、50株以下にするもの。根の張りが良くなり、光合成が活発化するため、茎が太く倒れにくくなり、収量は通常と同等、またはそれ以上になるという。

 同校では、生物生産科3年生が2010年度から「作物」の授業で、良食味米の栽培方法を探る一環で実施。今年は昨年に続き、カキ殻を焼いて粉末状にした石灰肥料を、10アール当たり200キロ投入する。カルシウムとミネラル分によって食味向上が期待できるという。

 この日は生徒11人が参加。農機具メーカー「ヰセキ東北」の協力で疎植モードがある田植え機を借り、カキ殻投入1年目、同2年目の水田各30アールに1坪当たり37株(株間30センチ)でミルキークイーンを植えた。

 自宅が農家で就農予定という太田安俊君(17)は「収量は普通と同じで、食味も良かった。就農したら、すぐにでもやってみたい」と話した。

 佐竹正浩教諭は「疎植モードのある田植え機があれば、ほかに特別な投資や管理は必要なく、無理なく取り組める。食味でも生徒たちに『日本一』になってもらい、実績をつくりたい」と話した。

 同校では昨年、庄内町で行われた「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」にカキ殻・疎植のミルキークイーンを出品し、高校部門で最優秀、一般部門で優秀賞を獲得。今年は一般部門での最優秀を目指すという。

疎植栽培の田植えを行う庄内農業高の生徒たち
疎植栽培の田植えを行う庄内農業高の生徒たち


2012年(平成24年) 5月18日(金)付紙面より

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ノーベル賞級の成果を

 鶴岡市の慶應義塾大先端生命科学研究所(冨田勝所長)で16日、本年度特別研究生の入学式が行われた。「世界と勝負できるような研究者になりたい」という鶴岡市内の高校生、高専生計15人を受け入れ、若い世代の自由な発想で研究を進めてもらい、最先端の実験機器の使用を許可するなど全面的に支援する。

 先端研は2009年度から鶴岡中央高生を研究助手に採用し、若い人材からバイオサイエンスの最先端に触れる機会をつくってきた。さらに、昨年度は鶴岡南高の生徒6人を特別研究生として受け入れるプロジェクトを初めて実施。その後、同市内の他高校からの要望もあり今回、その間口を拡大した。

 3月末から4月上旬にかけ、要望のあった鶴岡市内の各高校に応募をかけ、説明会と面接を経て鶴岡南高から10人(1年3人、2年5人、3年2人)、鶴岡中央高から1人(3年)、羽黒高から2人(1年と2年各1人)、鶴岡高専から2人(専攻科1年と同2年各1人)の計15人を選抜した。

 入学式には研究生と保護者、先端研の学生、各高校の校長など来賓合わせて約人が出席。はじめに冨田所長が「新興国の台頭に対し、日本は科学技術を高めなければ生き残れない。そのためには大学受験の勉強ばかりでなく、高校生のころから最先端の科学技術に触れ、世界と勝負できる科学者を増やす必要がある。貴重な体験ができるプログラムへ参加することに責任と誇りを持ち、いま面白いと思うことを楽しみながら研究してほしい」と式辞し、15人全員に受入証を手渡した。

 鶴岡南高の五十嵐光君(2年)は「昨年度からこのプロジェクトに参加し、カブトエビの生態を研究してきた。いつかノーベル賞級の成果を上げ、世界的な科学者になりたい」と意欲を見せ、早速先端研の学生らスタッフとスケジュールを打ち合わせていた。

 研究生たちは今後、それぞれ独自の研究テーマを探り、計画を立案する。放課後や夏休み期間などを利用しながら先端研に足を運び、最先端の実験器具を使って研究を進める。研究費などは先端研が負担するという。

鶴岡市内の4高校・高専の計15人が本年度の特別研究生に選ばれた
鶴岡市内の4高校・高専の計15人が本年度の特別研究生に選ばれた



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