2012年(平成24年) 9月16日(日)付紙面より
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酒田市平田地域をPRしようと、同市の飛鳥中学校(渡部俊明校長)の2年生53人と、「酒田ふれあい商工会」(中瀬義秋会長)が地場産品を活用した加工食品、菓子を共同開発し、同校で14日、試食会が開かれた。生徒たちは自らのアイデアを基にし製造された新商品を食べ、「うまい」と太鼓判。生徒たちの意見を受け同商工会加盟の業者が改良を加え、市体育館で来月14日に開催される「さかた産業フェア」で販売する。
同校では、生徒に地元の産品や文化などに興味を持ってもらい、それらを基にした商品を開発することで企画力を高める一方、プレゼンテーション(発表会)を通して表現力のアップも図ろうと、2009年から2年生が同商工会とともに菓子などを共同開発する「飛鳥ブランド学習」を繰り広げている。生徒が提案したものの中には、実際に食品関連企業が商品化したものもある。
4年目の今年の学習は5月にスタート。4―7人で構成した9班がそれぞれ、アイデアを詰め込んで考えた新商品の特徴や作り方、販売戦略などを7月上旬にプレゼンテーション。地元の食品関連企業4社が、▽ダダチャ豆シューマイ▽つや姫と餅米のバンズでハンバーグをはさんだ「ライス豚」▽温泉施設「アイアイひらた」で製造された塩を用いた「麩(ふ)せんべい」▽ダダチャ豆をすりつぶしたものと生クリームでつくったあんをだんご生地で包んだ「だだちゃ?もち」―など計6品を製造した。
試食会には2年生全員と渡部校長ら教職員、製造企業の担当者が参加した。最初に試作品を手掛けた企業の代表者が商品の特徴や改良した点を説明。その後、生徒たちが試食し、「絶対に売れる」「すごくおいしく仕上がっている」などと話すなど手応えを感じていた。
「ライス豚」を担当したグループの一員、今井春希君(13)は「自分たちで考案したものが商品になってうれしい。つや姫と餅米のバランスがすごくいい。おいしい」、「『だだちゃ?もち』がお気に入り」という荘司友美さん(14)は「生クリームとダダチャ豆のあんがとてもおいしい。これなら売れそう」とそれぞれ話していた。