2014年(平成26年) 7月31日(木)付紙面より
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鶴岡市の湯田川温泉で29日夜、「土用の丑(うし)の日」に合わせて各旅館や商店などの前で湯田川神楽が上演された。宿泊客や地元住民が集まり、獅子やひょっとこの掛け合い踊りを見て大笑いした。
古来より「土用の丑の日」にはお湯が生まれ変わるという言い伝えがあり、同地区の由豆佐売神社では毎年、土用の丑の日の前日、当日の2日間にわたり温泉清浄祭が行われている。また、この日に湯治をすると風邪をひかない、1000日の間健康でいられる、夏バテをしないといったさまざまな効能が伝えられ、「丑湯治」の風習が東北各地や新潟県の一部で見られる。
湯田川神楽は温泉清浄祭に合わせて上演されており、今年は28、29の両日、由豆佐売神社や各旅館、地区内の商店前の路上など計10カ所で行われた。
このうち29日は午後7時から隼人旅館で上演がスタート。20人余りが見物した。笛や太鼓、神楽で使われるのは全国でも珍しいとされる三味線の陽気な音色に合わせ、獅子が舞を披露した。邪気を払うため獅子が見物客の頭をかむと、泣きだす子供も。舞にひょっとこが加わると神楽は最高潮を迎え、滑稽な踊りと掛け合いに見物客は大爆笑していた。
東京都から家族4人で湯治に来たという会社員男性(30)は「平日なのにこうした催しがあることに驚いた。とても面白く、珍しいものを見られて良かった」と話していた。
2014年(平成26年) 7月31日(木)付紙面より
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鶴岡市大塚町の県立鶴岡養護学校(土門明校長、児童生徒120人)で30日、地元の高校生、大学生を対象にした「スクールボランティアセミナー」が開かれた。庄内各地の学生が養護学校の児童生徒と交流した。
養護学校について若い世代から理解を深めてもらい、障害のある人と共に活動する人材の育成につなげようと、同校が毎年この時期に実施している。
13回目の今回は鶴岡工業、鶴岡中央、庄内農業、酒田東、羽黒、鶴岡東の各高校と東北公益文科大などから男女計42人が参加。午前中は小・中学部の子供たちとゲームや歌で交流した。紅白組に分かれての玉入れでは、子供を抱きかかえて一緒に競技を楽しむ高校生の姿も見られた。
続いて窯業、農芸紙工、家庭の3班に分かれ、皿づくりとジャガイモ収穫、布製の通帳入れ製作を行った。このうち窯業班では、粘土の成形やローラーでのプレスを体験。高等部の生徒の実演を参考にしながら、作業を進めた。今回初めて参加した鶴岡中央高3年の佐藤葵さんは「障害を持つ子供への接し方が分からなかったが、養護学校の先生の姿がとても参考になった」と話していた。
午後からは鶴岡市社会福祉協議会ボランティアセンターの職員から講話を聞き、ボランティア活動への理解を深めた。