2016年(平成28年) 9月29日(木)付紙面より
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「行政」や「行政相談員の働き」について学ぶ出前教室が27日、鶴岡市立あさひ小学校(蛸井由美子校長)で行われた。4年生30人が行政相談員から「行政相談員は、皆さんと行政をつなぐ大切な役割を持っています」と説明を聞いた。
行政相談は、公正中立の立場で行政などへの苦情や要望を受け、解決や実現を推進して、行政の制度や運営の改善に生かす仕組み。市町村の推薦を受け、総務大臣から委嘱された行政相談員は全国に約5000人おり、国や県、市町村などに対する地域住民の声を受け付ける役割を無報酬で担っている。県内には67人の相談員がおり、年間約1800件の相談が寄せられている。
出前教室は行政相談の周知広報活動の一環で、小中学生を対象に2007年ごろから総務省山形行政評価事務所(佐々木俊郎所長)と行政相談員が実施している。鶴岡地区では年間2―4回開催されている。
今回は渡部芳勝さん(66)など鶴岡地域の相談員3人が同校を訪問。渡部さんは「行政ってなに?」「行政相談員って何をするの?」などテーマを設け、「行政は、皆さん一人一人が安心して暮らすことができるように、生活や仕事を支える国や県、市町村の仕事のこと」と解説した。
また、行政相談員の活動について「朝日地域では皆さんから寄せられた『横断歩道の白線が消えかかっていて危険』といった要望を行政に伝え、適切な処置をしてもらえるよう働き掛ける。皆さんと行政をつなぐことが役割です」と語った。
聴講した伊藤沙樹さん(10)は「横断歩道の塗り替えや郵便ポストの設置に関わる相談員の仕事は大変だと思った」と話していた。