2017年(平成29年) 3月28日(火)付紙面より
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鶴岡市朝日地域で来月から運行される市営バスの出発式が27日、同市朝日庁舎で行われた。同地域の大鳥―落合間、田麦俣―落合間の2区間を市営バスが運行し、高齢者などの移動手段を確保する。また、朝日庁舎前で庄内交通の路線バスに接続し、JR鶴岡駅方面まで足を延ばせる。
朝日地域の路線バスについては、採算性の悪化や運転者不足で路線維持が困難となったことから、2014年度に庄内交通が「上田沢線」「大鳥線」「田麦俣線」「湯殿山線」の4路線を全て落合地区までに短縮、減便すると市に申し入れた。その後、約1年半で市は朝日地域での路線バスの利用特性や乗降調査、同地域の住民へのアンケート調査などを実施。高校生の通学利用や高齢者の通院、買い物の交通手段確保に向け、新しい交通システムの導入を模索していた。
この結果、通学利用の需要が高い大鳥線と田麦俣線の2路線は、それぞれ朝の往路1便と夕方の復路2便を従来通り庄内交通バスが運行を継続することになった。乗り換えなしで大鳥―エスモール間、田麦俣―エスモール間を往復できる。
市営バスの運行は平日(月―金曜日運行、祝日と12月31日―1月3日を除く)の日中で、大鳥線、田麦俣線とも往路2便、復路2便となる。それぞれ朝日庁舎前で庄内交通の路線バスに乗り換えれば鶴岡駅、エスモール方面に行き来できる。平日のみ運行のため新年度は4月3日に正式なスタートとなる。運行を委託する業者は4月1日に入札を行い決定するという。
出発式は朝日庁舎敷地内で行われ、佐藤利浩支所長をはじめ職員など約15人が出席。佐藤支所長はあいさつで「本日から4日間、お試し運行として地域の方から無料で市営バスに乗車してもらう。多くの方から積極的に利用してもらうことが重要。より使いやすい公共交通を目指したい」と語った。
大鳥線、田麦俣線については、庄内交通路線バスとの乗り継ぎ割引券や回数乗車券などを導入し、地域住民がより使いやすい形態を模索するという。市営バスの問い合わせは市朝日庁舎=電0235(53)2111=へ。