2017年(平成29年) 4月2日(日)付紙面より
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庄内交通(本社・鶴岡市)などを運営する庄交コーポレーション(國井英夫社長)が商業施設「エスモール」併設のバスターミナルで整備を進めていたリニューアル工事が完成し1日、オープンした。併せて仙台国際空港に乗り入れる新規路線高速バス・仙台国際空港線の運行もこの日からスタート。酒田、鶴岡(エスモール)の両バスターミナルで出発式を行い、地域交通の充実とインバウンド(訪日外国人旅行)の推進に期待がかかる新たな拠点の誕生を祝った。
庄交グループが描く成長戦略の一環として、東北全体が後れを取るインバウンドの推進と、交流人口の拡大による地域活性化を目指す。仙台国際空港線の開始に続き、今月28日(金)からは新たに京都・大阪と直結する高速夜行バスの運行もスタートさせる。
エスモールバスターミナルは、バックヤード部分など総面積約540平方メートルを改修。明るく広くなった施設内に、庄内交通のバスチケット窓口と庄交トラベルのカウンターを並べて配置。待合室は全面ガラス張りの風除室として80席ほどに拡大。テークアウト専用のコーヒーショップも入った。整備事業費は約3億円。
この日は仙台国際空港線の第1便の出発を前に、酒田、リニューアルしたエスモールバスターミナルでそれぞれ出発式。このうち午前7時半から行われたエスモールバスターミナルでは、國井社長が「仙台国際空港は東北を代表するハブ空港。連携しながら地域の成長につなげていきたい」とあいさつ。来賓の仙台国際空港の岩井卓也社長は「陸上交通の充実は大切。出羽三山をはじめとする抜群のロケーションに触れてもらう機会に」と述べた。
その後、予約客22人を乗せた第1便を前に、関係者がテープカット。出羽三山神社の山伏のほら貝が響く中、仙台国際空港に向けて出発した。
出発式に引き続き行われた記者会見では、國井社長が「息の長い活力ある路線に育てていきたい」と抱負。岩井社長は「ついに日本海側に(路線が)達した」と歓迎。鶴岡市の榎本政規市長は「鶴岡の成長戦略に欠かせない、裾野の広い観光に大きなツールとなる」と期待を示した。