2017年(平成29年) 5月21日(日)付紙面より
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「酒田まつり」の本祭りが20日、酒田市の中心市街地で行われ、呼び物の山車行列では酒田を象徴する大獅子など54団体の約4100人が思い思いの趣向による山車やパフォーマンスで目抜き通りを巡行、初夏の港都を熱気で包み込んだ。前日の19日の宵祭りは初めて、日和山公園とマリーン5清水屋前、酒田港本港地区のみなとオアシスの市内3会場に分散して行い、高さ22・36メートルの立て山鉾(やま)の巡行(みなとオアシス)や、同市と交流を続けている秋田市の竿灯(マリーン5清水屋前)など、多彩なイベントで盛り上げた。
江戸初期の慶長14(1609)年から山王祭として、400年以上にわたり一度も休まず続けられている。酒田大火の復興宣言が行われた1979年から、市を挙げた祭りにと現名称に改称。鶴岡市の天神祭、大山犬祭りとともに「庄内三大祭り」と呼ばれている。
20日は正午からマリーン5清水屋前で「式台の儀」。上、下の各神宿(とや)組合代表が、町奉行役の丸山至市長と対等の立場で祝い言葉を交わし、商人が町を治めてきた「自由都市・酒田」の心意気を示した。午後1時からは山車行列が国道112号佐藤伝兵エ薬局前からスタートし、市役所前、大通り、寺町通りを巡行。大火からの復興を記念して制作された大獅子や神輿(みこし)、市内の企業や団体、小・中・高校、東北公益文科大などが趣向を凝らした山車などで沿道に詰め掛けた見物客を楽しませた。昨年に9年ぶりに復活した「おいらん道中」も清水屋前などで行われ、あでやかな姿で魅了した。