2017年(平成29年) 6月3日(土)付紙面より
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県立鶴岡工業高校(阿部進校長、生徒577人)が1日、校舎や鶴岡公園周辺の地域清掃ボランティア活動に取り組んだ。生徒たちの通学路でもあるため日頃の感謝を込めてごみ拾いに精を出した。
同校生徒会は本年度、「地域に寄り添う学校」をスローガンに掲げて活動している。全校ボランティアは観光シーズンを迎え、地域をきれいにしようと地域貢献活動の一環として初めて実施した。
生徒たちは軍手をし、ごみ拾い用のトングやごみ袋を持って校舎や公園の周辺、市役所前などそれぞれの持ち場に分かれて作業を開始。ベンチの下や歩道と車道の間などを細かくチェックし、約30分かけてごみを拾い集めた。
公園内で作業した生徒会長の五十嵐さくらさん(17)=建築科3年=は「自分も普段通る道だからごみがあると気分が良くない。利用者も多いのできれいにして気持ち良く使ってもらえれば」と話していた。
2017年(平成29年) 6月3日(土)付紙面より
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出羽三山の「奥の院」と称される湯殿山(標高約1504メートル)の開山祭が1日、鶴岡市田麦俣の湯殿山神社本宮で行われた。かすみがかったご神体を前に、県内外の参拝者が所願成就を祈った。
湯殿山は、羽黒山と月山で修行を積んだ修験者が生きながら仏の境地に入る聖地とされ、霊湯が湧出する巨岩がご神体として祭られている。昔から「語るなかれ、聞くなかれ」と戒められた霊場で、1689(元禄2)年に訪れた松尾芭蕉は「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」の句を残している。
この日はあいにくの小雨となったものの、多くの白装束姿の信者の姿が。ご神体へ向かう前に、はだしで祈祷(きとう)を受けた後、人形の依(よ)り代で手足を拭って汚れを取り除き、近くのせせらぎに流した。
開山祭が始まる午前11時、ご神体の前には約500人が集い、足元を霊湯でぬらしながら静かに手を合わせていた。
宮城県の「松山三山講」で毎年訪れているという平岡絹子さん(58)=東京都東久留米市=は「東京に移り住んでも、先祖代々続けてきたことだから地元の講は参加している。無事に年を重ねてこられたのも、御利益のおかげと思っている」と話していた。