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2017年(平成29年) 6月7日(水)付紙面より

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メロンサミットをPR

 全国14のメロン産地が一堂に集結する「第3回全国メロンサミットin鶴岡」が7月8日(土)、9日(日)の両日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡と小真木原公園で開催される。東北初開催となるメロンサミットを盛り上げようと、東京・有楽町で3日、同市と昨年の開催地の茨城県鉾田市の関係者がPR活動を展開し、都心でサミットへの来場を呼び掛けた。

 全国メロンサミットは、生産規模が減少傾向にあるメロンの消費拡大を図る一大イベントで、2015年6月に静岡県袋井市で初開催され、昨年6月に開かれた鉾田市での第2回サミットで、次期開催地に鶴岡市が決まった。

 鶴岡でのサミットには、これまでのところ地元の鶴岡、酒田、遊佐の3市町をはじめ北海道から宮崎県にかけての計14産地が参加を予定し、さらに増える可能性があるという。

 第3回サミットは初日の8日に東京第一ホテル鶴岡で、「ビジネスサミット」との位置付けで、「産地首脳会議」と題して各産地の市町村長らが意見交換するほか、シンポジウムで生産、販売、健康、商標登録といった観点からメロンの魅力や先進的取り組みを発信する。2日目の9日は小真木原公園を会場に「イベントサミット」を行う。各産地のメロンや加工品の販売、ワンコイン(500円)でのメロンの食べ比べ、メロンをテーマにしたステージイベントや各種体験などを企画。庄内各地の地場産品の販売、飲食コーナーも設置する。

 県や庄内の5市町、5JA、流通関係者などで構成する実行委員会(会長・榎本政規鶴岡市長)は、「全国のメロンと庄内砂丘メロン―魅力の共演」と銘打ち県内外から誘客を図り、2日目の一般参加イベントには県内外から2万人程度の来場を見込んでいる。

 東京で行われた第3回メロンサミットのPRイベントは、有楽町駅前広場に特設ステージやテントを設置して実施した。特設ステージでは鉾田市に続いて、鶴岡市の関係者が観光やユネスコ食文化創造都市をアピールしたほか、「鶴岡メロンサミット」に向け鶴岡産メロンの甘さ、おいしさを説明しながらメロンサミット来場や庄内観光への来訪を呼び掛けた。

 メロンスイーツなどの振る舞い、ワンコイン(500円)でのメロンの食べ比べなども行われ、来場者の関心を集め人気を呼んでいた。

東京・有楽町で、来月に鶴岡で開催される第3回全国メロンサミットをPRし、関係者が庄内観光とともにサミットへの来場を呼び掛けた=3日
東京・有楽町で、来月に鶴岡で開催される第3回全国メロンサミットをPRし、関係者が庄内観光とともにサミットへの来場を呼び掛けた=3日


2017年(平成29年) 6月7日(水)付紙面より

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「伝統木構法」による住宅建築 「歴史が教えてくれた家」発刊

 地元産材を使った「伝統木構法」の住宅建築の普及を図っている1級建築士、川田季彦さん(61)=酒田市山居町一丁目=が、同構法の特長や魅力を紹介する小冊子シリーズ「子供たちに伝えたい家づくり」の第5弾「歴史が教えてくれた家」を発刊した。

 伝統木構法はわが国古来の工法で、無垢(むく)の柱や梁(はり)などの構造材を、金属や接着剤を使わず、組み木細工のような技術でつなぐ。地震の時は木がこすれ合う摩擦などで揺れを吸収する。維持管理しやすく、耐久性にも優れているという。一方、一般的な「在来軸組み工法」は西洋建築導入後に普及した技術で、柱などの構造材をボルトなど金属で固定し、斜めの筋交いなどで家全体をゆがまないよう頑丈にし地震など外力に抵抗する。構造材の金属は腐食し木本来の寿命を縮めるといわれる。

 川田さんは、法隆寺など伝統木構法による建造物の強さに着目し2003年10月、庄内地方の大工や建具職人、大学教授らと「ムクの木会」を設立。同構法の研究、普及を図っている。

 小冊子は15年に総論編の第1弾「世界で一番、癒される家」を発刊。その後、設計編の第2弾、施工編の第3弾、「豊かさの創造」をテーマにした第4弾と発刊を続けている。

 今回の第5弾は、日本の住宅価格や関連法令にスポットを当てた。日本の住宅の寿命は30年程度と諸外国に比べ短いのに対し、伝統木構法はその3倍の90年ほどで、長期的に住宅に掛かる経費は伝統木構法の方が格段に少ないという。

 日本の住宅が短命なのは、住宅メーカーなど企業側から見れば一定期間内の売り上げが増え、もうかるため。そうした企業活動が日本のGDP(国内総生産)を押し上げてきた一方で、国民はローン漬けになって苦しみ、「経済大国なのに、豊かさの実感がない」という状況に。また、住宅建築に伴う不動産取得税や固定資産税、消費税は行政の安定財源となっており、「短命住宅のスクラップ&ビルド」をなかなかやめられない構造が出来上がっているのだという。

 その他、かつては資源循環型だった建築が工業化され、化学物質で病的症状を引き起こす「シックハウス症候群」など人間や環境を追い詰めている問題や、各地域の歴史や風土の中で育まれてきた建築技術が戦後、米国に倣った建築基準法で画一化され、伝統技術が忘れ去られていった経緯などを、分かりやすく解説している。

 川田さんは「戦後のアメリカナイズや高度経済成長の中で、伝統木構法は片隅に追いやられたが、最近、真の豊かさを求める動きの中で、特に西日本を中心に見直されつつある。地元でも多くの人に関心を持ってほしい」としている。

 A5判、84ページ、888円(税込み)。問い合わせはムクの木会事務局(川田建築設計事務所内)=電0234(23)4237=へ。

川田さんの小冊子シリーズの一部。右が最新の第5弾「歴史が教えてくれた家」
川田さんの小冊子シリーズの一部。右が最新の第5弾「歴史が教えてくれた家」



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