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2017年(平成29年) 7月12日(水)付紙面より

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神仏分離で散逸の仏像250体一堂に 出羽三山神社「羽黒山千佛堂」完成

 羽黒山頂にある出羽三山神社(宮野直生宮司)参集殿脇に出羽三山の神仏習合時代の歴史を伝える仏像約250体を納めた「羽黒山千佛堂」が完成し10日、現地で竣功(しゅんこう)式が行われた。酒田市の収集家が1974年に同神社に奉納したもので、これまで出羽三山歴史博物館に安置されていた。竣功式は神道と、仏式の羽黒山法楽が融合した形で執り行われ、信仰の山としてのさらなる発展に祈りを込めた。

 1868(明治元)年に神仏分離令が発令されるまで、神道と仏教が共存する「神仏習合」の信仰が受け継がれてきた。羽黒山中には多くの寺院があったが、神仏分離令によって寺は弾圧を受け、仏像仏具は羽黒山を下り散逸した。

 日本最古の木造灯台である酒田市の日和山公園にある六角灯台などを手掛けた大工棟梁で信仰心のあつかった故佐藤泰太良氏が散在した仏像群を個人的に収集。1911(明治44)年に自宅敷地に土蔵の収蔵庫を「千佛閣」と名付けて安置。その後、ひ孫に当たる完司さん(68)=酒田市日吉町=が同神社に奉納し、出羽三山歴史博物館で安置してきた。

 同博物館は冬期閉館となるため、より多くの人に神仏習合時代の仏像群を拝観してもらおうと新たなお堂の建設を計画。昨年秋に着工し、参集殿と霊祭殿の間に木造平屋建て高床式、床面積99平方メートルの建物を建設。羽黒山内の杉材を多用し、3つの建物は渡り廊下で結んだ。総事業費は7000万円。

 この日の竣功式は明治以降初めてとなる神道と仏式の両方で行われ、神社関係者の他に羽黒修験法を受け継ぐ天台宗の羽黒山荒澤寺・正善院の島津慈道住職、金剛樹院の島津玄真住職らが参加。古くは平安後期作の大小さまざまな安置された仏像を前に、神式では祝詞奏上に続き玉串拝礼、仏式では般若心経の読経が響き参加者全員が焼香するなど、厳かに行われた。

 完司さんは「仏像は多くの方に手を合わせていただいてこそ存在意義がある。独立した堂を建てていただき大変ありがたい。大勢の方に拝んでいただきたい」と話していた。

 千佛堂の拝観は無料。仏像には県・市指定有形文化財も含まれている。

朱塗りの「羽黒山千佛堂」(上)仏像群が安置された中で、神式と仏式が融合した形で行われた「竣功式」
朱塗りの「羽黒山千佛堂」(上)仏像群が安置された中で、神式と仏式が融合した形で行われた「竣功式」


2017年(平成29年) 7月12日(水)付紙面より

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地元企業の“先輩”がアドバイス 鶴岡・田川地区高校生就職祭り

 鶴岡地区雇用対策協議会(会長・加藤捷男鶴岡商工会議所副会頭)主催の鶴岡・田川地区高校生就職祭りが11日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で開かれ、地元企業に勤める入社3―6年の“先輩”たちの話などを聞き職業意識を高めた。

 鶴岡・田川地区の就職希望の高校3年生を対象に毎年開催し、今年で6回目。今回は定時制を含め管内の8つの高校から生徒127人が参加。企業側は30社から約50人が訪れた。

 この日は3部構成で行われ、第1部は「先輩からのメッセージ」。医療法人社団みつわ会の佐藤瞳さん(入社3年目)、庄内交通バスガイドの渡部絵美里さん(同4年目)、スタンレー鶴岡製作所の渡部華さん(同6年目)の3人が、一日の仕事の流れや職業選択のきっかけ、就職に向けた高校生たちへの心構えを伝えた。

 このうち渡部さんは「どんな仕事を任されても柔軟に対応できる人材に」と社内で勉強しているとし、高校生たちに「あいさつしていますか? 時間を守れますか? 小さくても夢を持って」と語り掛けた。

 鶴岡東高3年の佐藤未玖さん(17)は「地元就職が希望。好きな仕事をやると楽しくなるし、仕事の意識も変わると感じた」と話していた。

 第2部では企業ブースを回って仕事説明交流会、第3部では立食形式で企業担当者と交流した。

地元企業で働く“先輩”たちが高校3年生たちに働く意味などをメッセージ
地元企業で働く“先輩”たちが高校3年生たちに働く意味などをメッセージ



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