2017年(平成29年) 7月22日(土)付紙面より
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コンテナ貨物取扱量が大幅に増加、クルーズ船の寄港が相次ぐなど活況を呈する酒田市の酒田港周辺の安全航行に向け、第二管区海上保安本部(宮城県塩釜市)は、新たな「海図」製作のための水深測量を行っている。二管本部によると、港外の測量を広範囲に実施するのは1974年以来、43年ぶりという。2期に分け、第1期は来月4日(金)まで行われる。
海図には水深や起伏などを明示。港内については海底の土砂を取り除くしゅんせつなどが行われた際に国や県が水深測量をしているが今回、二管本部は出入港時の安全確保、利用者の利便性向上を目的に港外の測量をより広範囲に行い、新たな海図製作に役立てる。
二管本部によると、これまでの酒田港周辺の海図は東西約5キロ、南北約8キロを表示。今回の作業ではそれぞれ2キロずつ広げる予定で、測量面積は約43平方キロに及ぶという。
水深測量を担っているのは海上保安庁海洋情報部所属の測量船「天洋」(430トン、東京)。海底に向けて広角に出す音波の往復時間と水中での音の伝わる速度を基に、乗組員と二管本部職員計25人が今月18日から計測作業を行っている。
今月30日(日)に酒田港船場町岸壁一帯で繰り広げられる「みなとオアシスまつり」(「海の日」記念事業実行委員会主催)に合わせ、二管本部と酒田海上保安部は「天洋」の一般公開を行う。時間は午前10時と午後1時から各2時間。事前申し込みは不要で直接、会場へ。問い合わせは酒田海保管理課=電0234(22)1831=へ。