2017年(平成29年) 7月23日(日)付紙面より
ツイート
東京税関酒田税関支署は今年上半期(1―6月)の管内の貿易概況(価額の速報)をまとめた。輸出は前年同期比30・5%と大幅増の417億3800万円、輸入は12・0%増の398億400万円で、差し引き19億3400万円の輸出超過となった。輸出は7期(3年半)、輸入は2期(1年)それぞれ連続の増加。同支署によると、半期ごとの貿易収支で「貿易黒字」の輸出超過となるのは2005年上期以来、12年ぶり。
輸出は電算機類(周辺機器を含む)が前年同期比42・2%減の2億8500万円と減少したが、「その他の雑製品」が61・0%増の239億1200万円、記録媒体(記録済みを含む)が57・5%増の96億1800万円、電算機類の部分品が33・6%増の33億8200万円と増えた。「その他の雑製品」の増加分(約90億円)が輸出全体の増加分(約97億円)の約93%を占めた。
輸入は、電算機類(周辺機器を含む)が前年同期比44・3%減の22億7200万円、音響・映像機器(部品を含む)が43・9%減とそれぞれ減少したが、重電機器が前年同期の10倍の11億5300万円と増加した。
酒田港では花王酒田工場の紙おむつ輸出が好調で、コンテナ貨物の取扱量が2014―16年の3年連続で過去最高を更新するなど、同港の飛躍をけん引している。
今回の統計でも細目は公表されていないが、紙おむつは輸出大幅増への貢献度が高い「その他の雑製品」に含まれており、12年ぶりの「貿易黒字」の原動力になったとみられている。
一方、毎月公表している貿易概況の6月分は、輸出は前年同月比14・7%増の60億1900万円、輸入は46・4%増の78億6000万円で、差し引き18億4100万円の輸入超過となった。前年同月比で輸出は8カ月連続の増加、輸入は2カ月ぶりの増加。
輸出は、個別半導体が前年同月比61・0%減の7700万円、電算機類(周辺機器を含む)が75・0%減の3200万円と減少したが、記録媒体(記録済みを含む)が14・6%増の11億4500万円、電算機類の部分品が前年同月比178倍の9億7400万円と大幅に増加した。
輸入は、電算機類の部分品が前年同月比72・2%増の27億8800万円、石炭が33・6%増の15億600万円と増加した。