2017年(平成29年) 8月29日(火)付紙面より
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鶴岡市消防団(畠山健団長)の女性消防団員を対象とした外傷傷病者対応訓練「JPTECファーストレスポンダーコース講習会」が26日、市消防本部で行われ、医療資格を持たない団員たちが重傷の外傷傷病者に遭遇した際の対応を学んだ。
市消防団は本年度、団の活性化対策として総務省消防庁の委託事業である「女性や若者をはじめとした消防団加入促進支援事業」を受託。今回は女性消防団員の救急技術と指導力の向上を図るとともに、市民に活動を知ってもらい加入促進につなげようと、JPTEC協議会東北の協力で初めて実施した。同協議会は救急医療の円滑な連携とその普及を図ることを目的として病院前救護に関する講習会を実施するなど活動している。
この日は女性消防団員10人をはじめ学生機能別団員1人と訓練補助として鶴岡第1方面隊団員10人の計21人が参加し、座学と実習で学んだ。実習ではJPTEC協議会のインストラクターが講師となり、外傷傷病者を発見後、脊椎を保護しながら動かす方法や安全確認、傷病者の観察方法などを指導。「外傷傷病者を発見したときには意識、気道、呼吸、循環と順番に確認して。通報の際に呼吸や脈の速さや弱さも教えると救急隊員は助かる」などとポイントを話すと、団員たちは真剣な表情でメモを取っていた。
女性消防隊の清和ふみ子隊長(61)は「感染症の危険や対処の仕方を学んだので有事の際には一歩踏み出せそう」と話していた。