2017年(平成29年) 9月24日(日)付紙面より
ツイート
鶴岡市の新文化会館「荘銀タクト鶴岡」で23日、市民向けの完成内覧会が行われた。開始前から大勢の市民が足を運び、30分繰り上げ午前9時半に開場。午前中だけで約2000人が訪れ、同市の芸術文化の新たな拠点への関心の高さをうかがわせた。
荘銀タクト鶴岡の基本理念は「『支える 育てる 高める』未来につなぐ芸術文化の拠点」。総事業費96億7600万円をかけ、8月末に完成した。座席数1120席(他に多目的鑑賞室15席)の大ホールを中心に内部は回廊型になっている。
この日の内覧会は午後4時まで行われ、会館内の全ての施設を開放。大ホールの広い舞台に立って記念写真を撮る家族連れも多く、ヒノキの舞台でバレエの踊りを舞う子どもの姿もあった。日本画家・千住博さんの絵画「水神」を採用し鶴岡シルクも使った本緞帳(どんちょう)(縦9・5メートル、横20メートル)も披露され、緞帳が下りると来場者から「ワー」という歓声とともに拍手が湧いた。
訪れた80代の女性は「大ホールの上の方の階段が急で狭くて上り下りが大変。手すりがあるといい。それにトイレの場所が分からず、迷子になってしまった」、60代の男性は「大ホールは木のぬくもりがあり、外観からは想像できない違った趣がある」、30代の男性は「音響がいいと聞いているので、音楽コンサートを早く聴いてみたい」と感想を話した。
今月30日に竣工(しゅんこう)記念式典を行い、10月2日からはエントランスホールを開放する。