2017年(平成29年) 10月25日(水)付紙面より
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鶴岡市の銀座通りにある旧コミュニティプラザセントルが26日、地元の鶴岡銀座商店街振興組合の管理による「まちづくりスタジオ 鶴岡Dada(ダダ)」としてリニューアルオープンする。若者を中心にしたアートやクラフト、音楽など自由な活動の場を提供するほか、市のまちづくりに関連したセンターなどを備え、中心商店街のにぎわい創出に活用していく。
セントルは、市が1990年に商店街振興事業の一環で建設した。鉄骨造り3階建て延べ床面積約950平方メートル。多目的利用のホールや研修室、喫茶室などを備えていた。利用者の減少もあり、2013年12月に一般利用を廃止。一時期は鶴岡商工会議所が新会館建設に伴う仮事業所として活用した。
その後、市と銀座商店街が活用方法を検討。若い世代の自由な発想の利用でさまざまなものを発信してもらおうと「スタジオ」の冠を付けた。ダダは、第1次世界大戦後に欧州で起こった芸術思想・芸術活動「ダダイズム」から取った。
同振興組合が市から施設の無償貸し付けを受け、組合の若手でつくる鶴岡Dada委員会(鈴木裕士委員長)が管理する。1階はオープンスペースとして多様な活動に開放するほか、テナントでカフェが入り、2階は市の都市計画の歴史紹介やまちづくりの人材育成に向けた「まちづくりセンター」、貸しスタジオ、高校生らの勉強スペース、貸しオフィス的なコワーキングスペースなど。3階の会議室も貸しスペースとなる。年末年始を除き毎日午前10時―午後9時の利用となり、隣の広場に5台分の駐車場を備える。
26日にグランドオープンし、29日には恒例の鍋対決や趣味の市などを歩行者天国にして行う「ぎんざ秋まつり」と同時開催で、まちづくりに関連したシンポジウムも行う。
オープンを前に24日は、近くのマリア幼稚園の4歳児36人が訪れ、施設の玄関前の床にタイルで絵を描くワークショップが行われた。園児たちは、大人に手伝ってもらいながら、好きな色のタイルを選んでハートや犬、魚などさまざまな形を描いた。
鶴岡Dada委員会の鈴木委員長は「若い人たちからこのスタジオでいろんなものをつくり出してもらい、『ここに来れば何かある』といったように、壊す汚す以外なら何でも利用できる施設にしたい」と話している。利用などの問い合わせは、鶴岡銀座商店街振興組合=電0235(22)2202=へ。