2017年(平成29年) 11月15日(水)付紙面より
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酒田市新田産業奨励賞の授賞式が13日、同市のガーデンパレスみずほで行われ、丸山至市長が受賞した2団体1個人に賞状と記念のレリーフを手渡した。
同奨励賞は、旧市と旧平田町の制度を踏襲。平田牧場グループの新田嘉一会長からの寄付をもとに基金を造成し、先進的な取り組みで地域の産業振興に貢献した市内の個人や企業・団体などに奨励金を交付している。本年度は、合同会社とびしま(酒田市飛島、本間当代表社員)、袖浦無人ヘリ利用組合(同市坂野辺新田、佐藤文昭組合長)、中谷敬さん(40)=同市寿町、中谷しみ抜き店=の2団体1個人が受賞した。
この日は新田会長、弦巻伸商工会議所会頭、市職員らが見守る中、丸山市長が「さらなる飛躍への励みにしてもらうことを目的に創設された賞。受賞を機に一層の活躍を期待する」と祝辞を述べた後、賞状とレリーフをそれぞれ手渡した。
祝辞で、新田会長は「酒田大火後、酒田は暗かった。産業がなく、消滅の危機があるほどでどうしようもなかった」と振り返り、「当時の相馬大作市長と諏訪の中村恒也さんに会いに行き、東北エプソンの誘致をお願いした。雇用にめどが付いた後、酒田を明るくし、元気づけるにはどうしたらよいか考えた」と基金造成に向けた寄付に至った経緯を紹介。そして「市民全員がその気にならないといけない。ここに住んで良かったという街にしたい」と思いを語った。
弦巻会頭の祝辞に続いて受賞団体・者を代表し、とびしまの本間さんが「飛島を取り巻く環境は厳しいが、昨年9月にはジオパークに認定されるなど明るい兆しも出てきた。賞に恥じぬよう、これからも飛島のため微力ながら精進していきたい」と謝辞を述べた。