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2017年(平成29年) 11月24日(金)付紙面より

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西郷翁の心に思いはせ

 来年の「明治維新150年」を前に、庄内と西郷隆盛(南洲)の深い関係に光を当てる「徳の交わり」全国チャリティ吟詠大会が23日、酒田市の東北公益文科大公益ホールで開かれた。地元内外の詩吟愛好家らが、旧庄内藩士が西郷の言葉をまとめた「西郷南洲翁遺訓」などの漢詩を吟じたもので、西郷の故郷・鹿児島市で精神修養に遺訓を取り入れている日本空手道少林流円心会の味園博之会長(78)も特別参加し、遺訓を称揚する和歌などを吟じた。

 庄内では戊辰戦争後、西郷が寛大な戦後処置を指示したとして、酒井忠篤藩主らが鹿児島に行き、西郷に学び、中老・菅実秀は西郷と「徳の交わり」を結ぶことを約束。その後、菅が中心になって遺訓をまとめ全国に配った縁から、庄内と鹿児島の交流が続いている。

 今回は、公益財団法人荘内南洲会(水野貞吉理事長)と庄内地方の詩吟愛好団体などが実行委員会(池田青水実行委員長)をつくり開催。庄内を中心に約170人が出演し、西郷や菅、忠篤の漢詩12題の中から各1題を選び、独吟や合吟などで計92演目を披露した。

 最も人気があり、42演目で吟じられた「偶感」は遺訓に載る西郷の七言絶句で、「幾たびか辛酸を歴て志始めて堅し」で始まり「児孫の為に美田を買わず」で終わるもの。出演者は西郷の心に思いをはせるように朗々と吟じた。

 味園さんは、遺訓や荘内南洲会をたたえる自作の和歌と漢詩を吟じた。約50年前に遺訓を知り、以来、空手の精神修養に遺訓の暗唱を取り入れているという。味園さんは「遺訓は青少年の教育に最適。鹿児島では来年の『西郷どん』(NHK大河ドラマ)で経済効果がうんぬんと盛り上がっているが、遺訓が全国に広がるきっかけになればうれしい」、荘内南洲会の水野理事長は「われわれも鹿児島を訪ねるたび、味園さんの道場を訪れ、子どもたちが遺訓を暗唱する姿に感動して帰ってくる。今後も鹿児島との交流を深めていきたい」と話した。

西郷の心に思いをはせながら吟じる出演者たち
西郷の心に思いをはせながら吟じる出演者たち

会場控室で談笑する味園さん(左)と水野理事長
会場控室で談笑する味園さん(左)と水野理事長



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