2018年(平成30年) 1月9日(火)付紙面より
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鶴岡市中央児童館で7日、「ひろっぴあ こども寒鱈(かんだら)まつり」が開かれ、大勢の親子連れがマダラの解体を見学し、どんがらがたっぷり入った「寒ダラ汁」を味わった。
幼いうちから郷土の食材と味に親しんでもらおうと、同児童館が「シーズン最初の寒鱈まつり」と銘打ち、鶴岡魚市場卸売の手塚商店(手塚太一社長)の協力を得て10年ほど前から開催。今回も県庄内総合支庁の魚食文化普及活動の一環で庄内浜文化伝道師講座の一つとして開かれた。
寒ダラの解体は青森、秋田県で水揚げされた7キロ前後の雄と雌を使って行われた。庄内浜文化伝道師マイスターの手塚社長(47)が、クイズを出しながら庄内の魚食文化などを解説。手塚商店営業部長で庄内浜文化伝道師の佐藤寛さん(48)が3匹をさばいて雄と雌の違いを説明し、大きなアブラワタ(肝臓)やマダラコの卵、白子などのほか、胃袋の中に入っていたエビに大人たちも興味深そうに見入っていた。
手塚社長は「アブラワタはどんがら汁に欠かせなくて雌の方が雄よりずっと大きく、これがないとどんがら汁のコクとうま味が出ません」など、子どもたちにも分かりやすく説明した。
見学後は、家族でどんがらと身だけのこだわりの寒ダラ汁を味わった。家族5人で訪れた朝暘五小3年の伊藤翔(かける)君(9)は「大きなタラをさばく姿がかっこよくて、おなかの中に黒い皮があるのが不思議だった。どんがら汁はとてもおいしかった」と話した。