2018年(平成30年) 4月28日(土)付紙面より
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鶴岡市田麦俣の出羽三山神社湯殿山参籠所が28日から営業を始める。湯殿山本宮への参拝バスも同日から運行。開山祭(6月1日)を前に、一般の人はこれまで近づくことがなかった「雪に埋もれた湯殿山」を参拝することができる。今季から湯殿山参籠所を委託運営する庄交コーポレーション(本社・鶴岡市、國井英夫社長)の関係者らが26日、現地で安全祈願祭や山伏行体験を行った。
湯殿山参籠所は、従来からの出羽三山信者に加え、一般参拝者や国内外の観光客を受け入れる宿泊施設として、日本遺産・出羽三山を巡る「生まれかわりの旅」のツアーや行体験の受け入れ拠点を目指す。
参籠所から本宮までの約1・2キロは除雪され、雪の回廊が続く。凛(りん)とした空気が漂う中、同社の旅行代理店関係者と、外国出身の鶴岡市食文化国際事業推進員や同市国際交流員、ALT(外国語指導助手)の13人が山伏の白装束で本宮を参拝。素足になり「語るなかれ、聞くなかれ」のご神体に手を合わせた。山肌の雪景色を望むご神湯の足湯にも漬かった。参籠所の祭壇では火祭り行(護摩行)が行われた。13人は祭主の祝詞に聞き入り、燃え上がる炎を見つめて心身を清め、「生まれかわりの旅」に触れていた。
参籠所は11月上旬まで営業。宿泊8790円(入湯税150円を含む)。斎館監修のメニューを加えた「仙人膳」(2160円、要予約)を提供。日帰り入浴(6月1日から)もできる。