2018年(平成30年) 5月16日(水)付紙面より
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酒田まつり(本祭り20日)で行われる「花魁(おいらん)道中」のリハーサルが13日、酒田市の旧酒田商業高体育館で行われ、今年の花魁役の西紅映(くれは)さん(24)=埼玉県さいたま市、会社員=らが本番と同じ衣装と化粧で歩く練習などを行った。
花魁道中は、かつて北前船の繁栄で花柳界も栄えた酒田の歴史を踏まえ、市内の美容師らによる酒田花魁道中実行委員会(竹内力委員長)が1994―96年、2005―07年に続き、16年から毎年、酒田まつりを盛り上げようと本祭りの山車行列に合わせて実施。今年は花魁と禿(かむろ)などのほか、新たに道化など計16人が出演する。
この日は出演者たちが美容師たちから本番と同じ衣装を着せてもらい、化粧。その後、日本舞踊松島流師範の松島金寿さんの指導で、身のこなしや、花魁は高げたを履いてゆっくりと歩を進める歩き方などを習った。
花魁役の西さんは母親が酒田市出身という縁で、幼い頃から酒田には来ており、「自分を育ててくれた第二の故郷・酒田に恩返ししたい」と応募。「こんな格好をする機会はなく、身が引き締まる思い。本番では女性らしいしなやかさと優美さを表現したい」と話した。
花魁の脇に付く肩置き役の池田東梧さん(23)=酒田市宮内、会社員=は「通っている美容院の人に勧められた。貴重な体験になる。当日は花魁をサポートしつつ、見ている人に楽しんでもらえたら」と話した。
今年の花魁の衣装の台襟には、豪華なデザインの伝統の着物地を使い、「酒田の往時の繁栄を想像してほしい」(実行委関係者)という。20日は午後1時半ごろから約40分かけ、中町一丁目の佐藤伝兵エ薬局前から酒田産業会館前までの国道112号を練り歩く。